タニタは、額に約1秒かざすだけで体温がはかれる「タニタ非接触体温計 BT-541」を9月10日に発売すると発表した。
非接触体温計の販売は同社として初。わきに挟んで測定するタイプの電子体温計に加え、商品ラインアップを拡充するとのことだ。
同商品は額から0.5~3cm程度の距離で本体上部についたセンサー部分をかざすと、額の表面から放射される赤外線を測定し、体温(舌下温度)に換算してデジタル表示。
対象に触れることなく、約1秒で体温を測定できるだけでなく、本体画面に子どもが就寝中の薄暗い部屋の中でも測定結果がはっきり見えるようにバックライト機能付きの大型液晶を採用したという。
また、測定結果が38℃以上になった場合に音と光で知らせる高温アラート機能も搭載。加えて、利用者から体温計に求める追加機能として「赤ちゃんのミルクなどの温度もはかりたい」との要望が多かったことを踏まえ、医療機器としての体温測定だけでなく温度測定機能により温度計としても利用できるとのことだ。
さらに、電池寿命の目安は測定回数ベースで約5,000回を実現。“見やすさ”や“使いやすさ”にフォーカスした同商品を投入することで、体温計市場の深耕を図っていきたいと考えているという。
現在、世界各地で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっており、体温計需要が急拡大している。
新型コロナウイルスの感染確認の目安の一つに「37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合」が挙げられたことを受け、同社でも2月上旬から引き合いが急増し、2月の販売数量は通常の月と比べて約10倍、そして3月上旬には一時欠品状態に陥るほど需要が高まったという。
検温が習慣化されており、体温計の市場拡大は当面、続くとみられていることを受け、同社は、引き続き安定的に供給できるよう努めるとともに、品ぞろえを拡充し市場の要望に応えていく考えであるとのことだ。