三井住友カードとマクロミルは、企業の戦略的なデータ利活用の促進を目指した業務提携を行うことで合意したと発表した。

三井住友カードは日本におけるキャッシュレス取引のリーディングカンパニーとして、従来から保有している膨大なキャッシュレスデータ(クレジットカード等による取引等に関する統計データ)を戦略的に活用すべく、2019年10月からデータ分析支援サービスである「Custella(カステラ)」の提供を開始。

現在は、三井住友カードの取引先加盟店や提携企業、自治体等が抱える課題やニーズに応じた分析支援・解決策のご提供に向けて、Custellaのさらなる付加価値向上に取り組んでいる。

マクロミルは2000年の創業以来、顧客のより良い意志決定を支援するために、最新テクノロジーをいち早く取り入れたマーケティング・リサーチサービスやソリューションの開発・展開に取り組んできたという。

国内約130万人の消費者パネルを自社で保有し、この自社パネルから取得する様々な意識データや行動データを、詳細な属性データに紐づけて提供可能であるとしており、昨今では、顧客が保有する様々なデータと、マクロミルが自社パネルを通じて取得するデータを同期・補完することで、顧客が持つデータの価値を高める取り組みを進めているとのことだ。

また、ネット・リサーチの会社から「リサーチ」x「DATA」の会社へと進化すべく、上記の取り組みに加え、データコンサルティング領域のケイパビリティを強化しており、2020年3月にはデータコンサルティングサービス「MAG(マグ)」の提供を開始。

こうした中、今回の業務提携では、以下の通り、企業の戦略的なデータ活用の促進を目指す方針であるという。

まず、三井住友カードのデータ分析支援サービスCustellaにおいて、マクロミルがMAGの提供を通じて獲得した様々な知見を全面的に活用することで、Custellaの分析設計や考察・示唆の導出のさらなるレベルアップを図る。

これにより、アナリストやデータエンジニアがデータ分析設計やレポーティング、データの集計を行う上で、より効果的なデータマネジメントの実現が可能に。

一方、マクロミルは、キャッシュレスデータを持つ三井住友カードとの同件協働を、「リサーチ」x「DATA」の会社への進化と顧客からのパーセプション・チェンジ(認識変容)に向けた、先行的なパイロット案件の1つと位置づけ、この領域における知見と実績、競争優位性の向上を図る。

その上で、両社は両社のアセットを相互に活用することで、三井住友カードのCustellaの付加価値を大きく向上させると同時に、マクロミルのデータコンサルティング領域におけるMAGのケイパビリティをさらに拡大させたいと考えているとしている。

三井住友カードとマクロミルはこうした取り組みを通じ、共同で企業の戦略的なデータの利活用の促進を目指すとのことだ。