日本通運、米国医薬品物流会社の子会社化を完了

日本通運は、5月22日に「米国物流会社の出資持分取得(子会社化)に関するお知らせ」を公表したが、同社の現地法人である米国日本通運を通じ、9月1日付でMD Logistics, LLCおよびMD Express, LLC(以下、併せて、MD社)の全出資持分を取得し、子会社化の手続きを完了したと発表した。

MD社は、医薬品産業を軸に消費財を含めた米国内ロジスティクスを手掛ける1996年創業の米国企業で、2019年12月期の売上高は計51百万米ドル(約55億円)となっている。

グループでは、医薬品産業に適した物流サービス体制の広範な整備を進めている。日本におけるGDPガイドラインに準拠した倉庫・配送機能への投資に留まらず、海外においても、医薬品の適正流通に関する各国指針に準拠した物流施設の拡充に取り組んでいるという。

MD社では、医薬品取り扱いに係る許認可・ガイドラインに則した管理体制のもと、-40℃から+25℃の保管、包装などの流通加工業務を担い、顧客ごとのニーズに応じたテイラーメイド型のサービスを強みとしている。

また、全米を網羅する迅速な配送サービスを提供。「アメリカの十字路」と称されるインディアナ州に4棟の倉庫を配置し、陸上輸送はもとより国際・国内航空便への好アクセスを実現。また、ネバダ州リノの倉庫が西部地域への利便性を高めているという。

同社、今回MD社の子会社化により、最大の消費大国で医薬品需要では世界全体の約4割を占める米国において国内ロジスティクス機能を獲得。今後は、同社グループの国際間輸送ネットワークとの結合によって一貫物流を提供し、グローバル化するお客様のサプライチェーンを支援していくとのことだ。

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