富士フイルムグループの富士ゼロックスは、米リップコード社と、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引するサービス会社「富士フイルムリップコード」を設立することで合意したことを発表した。
富士フイルムリップコードでは、同社が国内外で帳票や証憑などの文書を電子化し、業務プロセス全般を効率化するビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービスにより培ったノウハウと、米リップコード社が持つ、書類をロボティクス技術とAIを使って高速で電子化する技術を融合するという。
これにより、これまで膨大な時間を要していた大量の帳票や証憑、契約書といった書類の電子化の大幅な時間短縮を実現するとのことだ。
加えて、たとえば電子署名や請求書処理などの定型業務に特化した富士ゼロックスのソリューションサービスとの連携により、業務プロセスを変革し、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速していくとしている。
富士フイルムリップコードが提供するサービスの流れは以下となっている。
1. 米リップコード社のロボティクス技術搭載装置を活用し、銀行や保険、行政 、エネルギー関連企業等が大量に保管している紙の書類を高速かつ自動的にイメージデータ化。
2. イメージデータ化した文書を保管・検索・活用しやすいよう文字認識(OCR)技術などを使って、タイトルなどの属性データをAIが自動でタグ付けし分類。
3. データ化した情報をクラウド上で管理することで、テレワークなどにおけるデータ利活用を促進し、業務効率化や働き方改革に貢献。
同社は、9月中に日本で営業を開始するとし、2020年代半ばに売上300億円以上を目指し、アジア地域にも事業を展開する方針を示している。