兼松コミュニケーションズと三菱電機は、聴覚障がい者支援団体などを対象に、話した言葉を指でなぞった軌跡に表示する「しゃべり描き®アプリ Biz」の無償提供を9月4日に開始すると発表した。

新型コロナウイルス感染症対策としてマスクを着用することが常態化し、口元が見えずコミュニケーションに困るシーンにおいて同アプリを利用することで、円滑なコミュニケーションの実現に貢献するとしている。

これまで、手話に加えて唇の動き、表情などから情報を収集していた聴覚障がい者にとっては、マスクによって唇の動きや表情が読めなくなり、コミュニケーションが難しい状況になっているという。

しゃべり描き®アプリ Bizは、話した言葉を指でなぞった画面上の軌跡に文字で表示する機能や筆談できる「お絵描き機能」などを有し、聴覚障がい者を取り巻くコミュニケーション上の課題を解決できると考え、聴覚障がい者支援団体などを対象に無償提供するとのことだ。

保存した画像やカメラで撮影した写真に、自由に話した言葉を重ねて表示することで、さまざまなシーンや用途に合わせて、話したい内容をより具体的に伝えることができるとしており、対面表示機能もあるため、受付カウンターなど、向かい合っているときにも使いやすいという。

なお、無償提供の期間は、9月4日から2021年3月31日。提供内容は、聴覚障がい者支援団体・企業などに、しゃべり描き®アプリBizの月額利用料が無料となるIDを提供するという。