キャノン、自由視点・3Dコンテンツをワンストップで 「ボリュメトリックビデオスタジオ‐川崎」を開設

キヤノンは、スポーツ分野で培った自由視点映像生成技術を応用し、キヤノン川崎事業所に自由視点映像、3Dデータコンテンツの撮影から編集までを行う「ボリュメトリックビデオスタジオ‐川崎」を開設したことを発表した。

スポーツに加え、エンターテインメントにもボリュメトリック映像制作の領域を広げ、新たな映像体験を提供するという。

同スタジオでは、自由視点映像のほか、xRなどに展開が可能な3Dデータコンテンツを、撮影から編集までワンストップで行うことが可能であるという。

100台を超える専用の4Kカメラと独自の画像処理技術により、撮影とほぼ同時に高精細な映像や3Dデータを生成することができ、映像のライブストリーミング配信への活用や、コンテンツ制作期間の短縮化などを実現するとのことだ。

さらに、広い撮影領域を確保することで、複数人の同時撮影や大きく動く演技にも対応するほか、60fpsで撮影することで高速に動く被写体にも対応でき、多様なニーズに応じた映像制作が可能となる。

具体的には、被写体を囲むように設置した複数の高解像度カメラをネットワークでつなぎ、同じタイミングで多方向から撮影し、撮影映像から高精細な3D空間データを構築。

そのデータをもとに、3D空間内で仮想カメラを自在に動かし、スポーツリプレイや分析、テレビCMやミュージックビデオなどに活用する2D自由視点映像や、xR/ホログラムコンテンツなどに活用する3Dデータを生成するとのことだ。

また、同スタジオでは、スポーツからエンターテインメントまで幅広いシーンで新たな映像体験を提供。テレビCMやミュージックビデオ、xRコンテンツを活用したイベントなど、さまざまなシーン・用途に向けて新たな映像体験を提供するとしている。

今回、スタジオを活用したコンテンツ第1弾として、田向潤監督のもと、8月26日に女性ラップデュオ「chelmico」のライブストリーミング配信に向けた自由視点映像生成を実施。

複数の自由視点映像を同時に生成し、映像を切り替えることで、視点を大きく変えたダイナミックな動きを実現するほか、通常カメラの映像と自由視点映像をスムーズに切り替える「2次元と3次元を行き来する」というバーチャルライブのテーマに沿った演出をサポートしたという。

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