ルネサンスと東京電力エナジーパートナー(以下、東電EP)は、スポーツクラブ&スパ ルネサンス 稲毛24にクラブ送迎用のEVバスを導入し、災害時に建物の照明や給水等の非常用電源として活用できるV2Xシステムを9月1日から運用開始すると発表した。
同取り組みにおいて、ルネサンスは、同施設にEVバス1台を導入。東電EPは、EV充放電器・蓄電池・20kWの太陽光発電にて構成されるV2Xシステムを設置し、エネルギーマネジメントを行うという。
平常時は、EVバスを送迎用バスとして使用するほか、蓄電池や太陽光発電と連携して充放電を行い、ピーク時の同施設の電源としても使用することで、電力を有効活用。
また、非常時(停電時)には、蓄電池や太陽光発電に加えて、EVバスのバッテリーも非常用電源システムとして利用し、災害時に必要となる一部の照明やコンセントの電源、給水ポンプ等の電源として活用するとのことだ。
施設の運営において、省エネルギーの実現のためエネルギーの合理化を推進するとともに、地域に貢献する安全・安心な施設づくりを目指すルネサンスは、送迎用バスのEV化とスポーツクラブの地域防災拠点としての活用を検討していたという。
また、EV普及拡大には、充電だけではなく放電も行える機能を兼ね備えたV2Xシステムの普及が欠かせない要素と考える東電EPは、建物に電力供給できるV2Bシステムのコンセプト(充放電器複数台と蓄電池の連系モデル)を検討し、メーカーと機器の開発を行ってきた。
今回の取り組みは、両社が共同で設備の導入と最適な運用を検証することで合意し、運用開始に至ったという。
両社は、今後、日々のエネルギーマネジメントや防災訓練等を通じて、その有用性や最適な運用を検証していき、ルネサンスが運営する他の施設への展開や、自治体との連携などさまざまな可能性を追求していく予定であるとのことだ。