三井物産流通ホールディングス(以下、MRH)と、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、7月に三井物産および日本電信電話(以下、NTT)と共に締結した、「ブロックチェーンおよびIoT技術等の活用によるサプライチェーンDXに関する共同実験協定書」に則り、同技術を活用したサプライチェーンDXの実証実験を推進することに合意したと発表した。
今回の実験ではMRHが持つ流通分野での需給管理ノウハウを活用し、両社はブロックチェーン技術の流通業界への適用に必要な技術研究をさらに進めるとともに、新たなサービス提供領域に向けたビジネスモデルの構築とサービス提供に向けた具体的な機能構築を進めていくという。
なお、今回の取り組みは、Ethereumをベースとしたブロックチェーン技術にNTT研究所が開発したブロックチェーン活用技術(トークン追跡効率化技術)を適用し、RFIDなどのIoTの情報と組み合わせた情報プラットフォーム「サプライチェーン情報基盤」の構築により、情報の活用に向けた検証を行うという。
加えて、サプライチェーン情報基盤と、NTT Comの企業間取引データプラットフォーム(仮称)を活用した複数の企業間の請求データをデジタル化・一覧化可能な「コネクティッドバリューチェーンを実現する基盤」との連携を目指すとのことだ。
実験により両社は、MRHの持つ事業領域における本実験成果の適用の可能性と、生み出す付加価値を可視化し、DXの具体的な活用方法を確立することで、様々な業界におけるサプライチェーン領域での事業化を目指すとしている。