東京学芸大学は、教員、企業と教育委員会がワンチームとなって、Society5.0に向けた新しい学校システム創りに挑戦していく「未来の学校みんなで創ろう。プロジェクト」を開始したと発表した。

同プロジェクトは東京学芸大学と、附属学校(竹早地区)、NEC、コクヨ、内田洋行、博報堂などの企業、岡山県津山市、岩手県山田町、各教育委員会教育委員会による産官学共同チームで組成されている。

学校現場の教員と議論を重ねながら、現場の課題解決や理想モデルの構築を実践し、企業のリソースを活用しながら、企画した構想を附属校で実装する。その後公立学校にも展開していくという。

現在、現場教員、企業発の様々なプロジェクトを推進中とのことで、下記がその一部となる。

<学校の運営改革>
・学校内コワーキングスペース設置:企業・外部人材とのコワーキングが可能な職員室
・子どものトラッキングシステム開発 : 出欠の自動化、子どもの行動・状況把握、安全/安心を守るシステム

<学習支援のデジタル化と学びの拡張>
・教科跨ぎアクティブラーニング:教科を越境して、学びをつなげるICTシステムの開発
・オンラインPBL : PBL/探究学習をオンラインで、汎用化させるシステム開発/環境整備
・困難な状況にある子どもの学習支援 :不登校等の子どもに対する支援システム開発整備

<新しい学校学習環境の創造>
・AR/VR実験ルーム:AR/VR教材開発と物理的な制約を超えた学びの共同体の設計
・Society5.0時代の新しい図書館 : 図書館が保有する知のデジタル化とサービスの拡張
・リモートクラスルーム : 遠隔の教育がネットワークにより繋がる、新しい学校システムのあり方

<教育者の力量開発とチーム化の促進>
・指導案AIシステム:指導案と授業履歴をAIで分析するレコードシステムの開発
・「ダブルワーク」教員 : 企業人等のダブルワーク化と小中版「クロアポ」開発

 <学校を取り巻く社会システムの改革>
・学校/塾/家庭の協働システム : データの共有とリテラシーのマスタリーラーニング(完全習得学習)
・家族ユニットでの「ワーケーション」実現:新しいライフスタイルと学びのニューノーマル

同大学は、この取り組みを通じて、日本の既存の「学校像」を抜本的に変革していきとしている。