トヨタのモビリティサービス「my route」、日産などと連携し、横浜で展開スタート

神奈川県オールトヨタ販売店は、日産自動車、横浜市、連節バス「ベイサイド・ブルー」をはじめとする各種公共交通機関やタクシー配車サービス、地域の商店街などと連携・協力し、スマートフォン向けマルチモーダルモビリティサービス「my route(マイルート)」の展開を7月22日より横浜都心臨海部を対象に開始すると発表した。

これに伴い、神奈川県オールトヨタ販売店は、my routeおよび「@YOKOHAMA(アットヨコハマ)」の記者説明会を実施。同サービスを用いた、横浜都心臨海部でのMaaSへの取り組みについて発表した。

同サービス展開にあたっては、神奈川県オールトヨタ販売店の案が採択され、その企画の1つが、トヨタ自動車開発のマルチモーダルアプリのmy routeであったという。

同サービスにより、「あらゆる移動手段の検索」と「交通機関利用の予約・決済」サービスを一括に行う、MaaSが横浜都心臨海部で利用可能となる。この提供により、シームレス、かつ“密”のない安心・安全な移動を実現するとのことだ。

また、my routeアプリと連携し、地域の店舗、イベントなどのスポット情報を提案する横浜独自のポータルサイトである@YOKOHAMAを開設。地元事業者ならではの横浜の多彩な魅力を発信していく予定であるという。

なお、これらのサービスは神奈川県オールトヨタ販売店により共同設立された「株式会社アットヨコハマ」によって運営される。

my route横浜版の特徴は、同サービスの基本機能である「全国の公共交通機関を含めたルート検索機能」と「予約・決済機能」に加えて、横浜ならではの特色ある交通サービスや観光情報と連携が可能。

具体的には、JapanTaxi、MOV、トヨタレンタリース ラクモ、日産レンタカー、e-シェアモビ、横浜 baybikeと連携し、「マルチモーダルルート検索」、「予約・決済」、「カーシェアリング」、「サイクルシェア」「イベント・スポット情報」、「横浜トレンド」といったサービスを提供する。

マルチモーダルルート検索では、横浜の街に存在する様々な移動手段を組み合わせた(マルチモード)ルートを提案する。このルート検索では、電車やバスのみではなく、船や水上バス、サイクルシェアなどの移動手段を組み合わせたルートが表示されるという。

また、このルート提案では移動人数を設定できる。これによって、公共交通機関のみで移動した場合と、公共交通機関+タクシーを使い移動した際の値段や移動時間を比較し、適した移動手段を提案するとのことだ。

予約・決済サービスでは、タクシー・鉄道・バスチケットの予約から決済を一連のサービスとして提供する。MOVは別途アプリをインストールする必要があるが、JAPAN TAXIは同アプリ内で決済が可能となっている。

カーシェアリングでは、NISSAN e-シェアモビ、ラクモカーシェアクラブ(トヨタ)と連携。今回、自動車メーカー同士の連携となり、注目を集めたが、同社は、日産自動車のみではなく今後も連携する企業を増やしていく予定であるとしている。

サイクルシェアサービスでは、「baybike」の予約・決済まで一連のサービスとして提供。

また、イベント・スポット情報や横浜トレンドといったサービスでは、街の回遊性向上に向け、アプリ上でイベントや店舗・スポット情報を提供する。

具体的には、テイクアウトできる店や地元商店街とそこまでの移動手段の組み合わせ、イベント情報などを記載。移動方法には、横浜ならではのベイサイド・ブルーやあかいくつ、横浜クルージングを使う提案も含まれるという。

その他にも、Wi-Fiスポットのリスト公開や災害情報などを多言語にて展開。外国人にも役立つサービスとなるとしている。

さらに、横浜市交通局の対象エリア内が地下鉄もバスも乗り降り自由の1日乗車券「みなとぶらりチケット」のデジタル版を販売。24時間どこでも、キャッシュレスでの購入が可能であるという。

このチケットは、みなとみらいエリアで利用でき、英語版を通じたインバウンドの利用も可能であるとのことだ。

なお、トヨタはこの取り組みを通じ、モビリティサービスカンパニーを目指していくという。これにあたり、あらゆるモビリティサービスを展開していくうえで、まずは、街に存在する移動手段を組み込んだインターフェースを作るということが、ステップゼロとして必要であるとしている。

また、同サービスは今後、全国の地域と連携していき、1つのサービスではあるが、各地域によって特色のあるサービス展開を行っていくとのことだ。

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