凸版印刷は、スクラッチ上に任意の色合いや文言を印刷できる「カラースクラッチ技術」と強い光源に晒しても券面の秘匿部分が透けない特殊用紙を採用した株主優待券が6月1日より東日本旅客鉄道株式会社(以下、 JR東日本)で採用されたことを発表した。

同優待券は、凸版印刷のカラースクラッチ技術を施しており、PINコード付与部分を覆っているスクラッチ上に任意の色合いや文言を印刷することができる。

これにより、券面の限られたスペースに、より多くの情報を付与でき、券面のスクラッチ部分を確認するだけで未使用か使用済みかを一目で判別することが可能。

加えて、自社開発の光を遮る特殊用紙を採用しており、券面を強い光源に晒しても券面の秘匿部分が透けないため偽造と不正転売防止に貢献するという。

また2021年夏ごろから、同優待券のカラースクラッチが施された部分を削ると出現する株主優待券の番号とパスワードをJR東日本のインターネット予約サイト「えきねっと」で入力することでオンライン上から株主優待割引適用の乗車券類を予約可能となる。

これにより、スマートフォンなどに表示されたQRコードを利用して指定席券売機からの発券ができるため、株主優待券の利便性向上に貢献するとのことだ。

近年、コードを用いた券面では、コード部分がむき出しになっているものが多く、未使用か使用済みかの判別を付けることが難しいという問題があり、使用済み券面の不正転売が発生していることが喫緊の課題になっていたという。

このような課題に対し、同社は今回の「カラースクラッチ技術」と光を遮る構造の特殊用紙を採用したQRコード付き株主優待券をJR東日本に提供するに至ったとしている。