アシックス、足の動きをデータ化するスマートシューズ「EVORIDE ORPHE」を発表

アシックスは、マクアケが運営するクラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」にて、足の動きをデータ化するセンシングソリューション「ORPHE TRACK(オルフェトラック)」などを開発するスタートアップ企業のno new folk studio(ノーニューフォークスタジオ)と共同開発したスマートシューズ「EVORIDE ORPHE(エボライド オルフェ)」の先行予約販売を開始すると発表した。

EVORIDE ORPHEは、履いて走るだけでランニング中の足の動きをデータ化し、一人ひとりの走り方の特徴を可視化することで、目標達成をサポートするシューズ。

ベースとなるシューズには、ランナーの走行時のエネルギー消費を抑えながら、足を前に運ぶ“走行効率”を高める機能構造を有したランニングシューズ「EVORIDE(エボライド)」を採用。靴底前部にカーブを設けた「GUIDESOLE(ガイドソール)」を採用することで、少ないエネルギーで足を前に運べるようにしたのが特徴となっており、着地時のやわらかな感覚とともに、快適な足運びを体感できるとのことだ。

ミッドソール(甲被と靴底の間の中間クッション材)の内部には角速度センサおよびジャイロセンサを埋め込むことでデータを取得。専門アプリと連携することで一歩ごとにデータを取得する。

これにより、走行中の距離、ラップタイム、ペース、ストライド、ピッチ、着地エリア・時間、接地の角度、着地衝撃などのデータを分析し、それらのデータとアシックススポーツ工学研究所のバイオメカニクスに関する知見を組み合わせ、脚と足元にフォーカスした5項目で走り方を評価したスコアを算出する。

ランナーの足運びの特徴や改善すべきポイントを可視化するほか、自分だけのコーチのように、その特徴に応じて一人ひとりにパーソナライズされたアドバイスやおすすめのトレーニングメニューを提供。ランニング中にリアルタイムで音声コーチングを受けることも可能となっている。

同社は、今後スマートシューズ産業に参入し、培ってきた知見およびデータと先進的なセンシング技術を掛け合わせ、プロダクトとサービスの両面から、さまざまなレベルのランナーの充実したランニングライフを後押しするとのことだ。

アシックス 執行役員 兼 アシックススポーツ工学研究所 所長 原野 健一氏は以下のように述べている。

世界中で健康志向が高まる中、デジタルをはじめとした新たなテクノロジーの出現により、スポーツに新たな楽しみ方が生まれています。

多様な価値観を持つ人々がそれぞれにスポーツを楽しみ、自らのライフスタイルを豊かにしていくこれからの社会で、世界中の人々に心身ともに健康で幸せな生活を実現してほしい、というのが私たちの願いです。

その願いを達成するため、人の運動動作に着目して科学的に分析する「Human Centric Science」の考え方に基づいたあらゆる知見をより一層深めるとともに、センシングやビッグデータ解析などの先進技術の活用をさらに推進していきます。

今後、一人ひとりによりパーソナライズ化された製品・サービスを提案し、お客さまのスポーツ体験に新たな価値を提供していきます。

なお、クラウドファンディング期間は7月21日から10月18日までを予定しており、製品は11月以降に順次届けられるという。

また、12月からは、アシックスの一部直営店およびアシックスオンラインストアでの販売を計画しているとのことだ。

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