リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、5月の飲食店からのテイクアウトの利用実態について消費者アンケート実施し、その結果を発表した。

調査の結果は以下のとおりとなる。

  • 2020年5月に飲食店からテイクアウトを行った人は合計58.1%と過半数
  • テイクアウトした食事は、食事の種類「夕食」69.5%、相手「家族・親族(19歳以上のみ)」28.4% 、場所「自宅」95.8%
  • テイクアウトの単価(一人一食分あたり)、平均額が最も高かったのが「夕食」で平均1,708円、次いで、「昼食」が平均1,054円、「夜食」が平均971円等

5月に飲食店からのテイクアウトを利用した人は58.1%

5月の飲食店からのテイクアウト経験とその業態を尋ねたという。いずれかの業態の飲食店からテイクアウトを行った人は合計58.1%と過半数。

業態別で最も多かったのは「ファストフード」で24.8%、2位は「牛丼、カレー等、一品もの専売業態」で16.0%、3位は「和食料理店」で12.6%、僅差で4位が「ファミリーレストラン、回転すし等」で12.4%となった。

性年代別では、20・30代女性と30代男性でテイクアウト利用者が目立って多い。「ファストフード」からのテイクアウト経験でも全く同じ性年代で高いスコアとなっている。同社は、「ファストフード」等のテイクアウトになじんでいた若い世代がこの期間のテイクアウト市場をけん引した可能性があるとしている。

テイクアウトの利用が多かった食事シーンは「自宅」で、「夕食」に、「家族・親族」と

飲食店からのテイクアウトを利用した食事シーンを聞いたという。食事の種類では、「夕食」が最多で69.5%、また、「昼食」も53.0%と過半数。食事の相手では「家族・親族(19歳以上のみ)」が最多で28.4%、以下、「夫婦2人で」が23.7%、「1人で」が22.1%、「家族・親族(小学生以上18歳以下の子を含む)が20.2%等となっている。

また、食事の場所では「自宅」が圧倒的に多く95.8%。テイクアウト利用者の多かった性年代では、20・30代女性では「昼食」での利用が多く、30代男性では「1人で」や「家族・親族(未就学児を含む)」の食事相手が多かったとのことだ。

また、テイクアウトを利用した理由を質問したという。最も多かったのは「持ち帰って食べるほうが、自分や家族が安全」で45.9%、2位は「毎食、家で作るのは手間がかかる」で45.2%、3位は「定期的に食べたくなるメニューがある」が41.2%、4位に「自分では調理しにくい・できないメニューが楽しめる」が36.3%という結果であった。

全体的に男女でスコア差が大きく、女性のほうが多くの利用動機を持っている傾向。特に「持ち帰って食べるほうが、自分や家族が安全」では30~60代女性、「毎食、家で作るのは手間がかかる」では20~40代女性、「自分では調理しにくい・できないメニューが楽しめる」では20・30代女性、「自炊で食べられるものに飽きた」では20~50代女性で目立って多かったという。

加えて、今後、飲食店からのテイクアウトを積極的に行いたい理由を聞いたという。5月に利用した理由と似た順位であるが、最多は「毎食、家で作るのは手間がかかる」で35.7%、2位は「自分では調理しにくい・できないメニューが楽しめる」が35.1%、3位が「持ち帰って食べるほうが、自分や家族が安全」が31.0%と、ここまでが3割以上の回答となっている。

ここでも回答スコアの男女差が大きく、女性のほうが多くの利用動機を持っている。特に「毎食、家で作るのは手間がかかる」では20~40代女性、「自分では調理しにくい・できないメニューが楽しめる」では2~50代女性で目立って高いスコアとなっている。

30代男性では「定期的に食べたくなるメニューがある」が33.2%と、男性では唯一目立って高いスコアとなっており、気に入っている外食メニューが強い利用意向につながることがわかるという。

テイクアウト単価、「夕食」が平均1,708円で最も高く、次いで「昼食」が同1,054円

テイクアウトの単価(一人一食分あたり)について、平均額が最も高かったのは「夕食」で平均1,708円であった。次いで、「昼食」が平均1,054円、「夜食」が平均971円等となっている。性年代別では、「夕食」で60代女性が平均2,107円と最も単価が高く、「昼食」で60代男性が平均1,227円と最も単価が高かった。

「夕食」「昼食」とも60代が男女それぞれで最も高い平均単価となっている。逆に単価が最も低かったのは、「夕食」が20代女性で平均1,541円、「昼食」が40代女性が平均952円となっている。

<調査概要>
①調査方法 事前調査で本調査への協力意向が得られたモニターの中から、脱落率を加味して設定した必要数をランダムに抽出し、本 調査の案内メールを通知。
②調査期間 2020年6月1日(月)~2020年6月9日(火)
③配信数 13,014 件
④回収数 10,344 件 (回収率 79.5 %)
⑤有効回答数 10,136 件 (首都圏 5,134 件、 関西圏 2,636 件、 東海圏 2,366 件)

<参照元>
リクルートライフスタイル『飲食店からのテイクアウトの利用実態を調査