クボタら、鋳物製造工程の副産物を土壌改良材へ 緑化の有効性を確認

クボタは、石勝エクステリアと連携し、石勝エクステリアが管理しているゴルフ場において、鋳物製造工程の副産物由来の土壌改良材の有効性についての実証実験の途中経過を発表した。

それによると、土壌改良材を散布したエリアでは、散布していないエリアよりも高い緑化効果が確認されたという。

同社は循環型社会の形成に向け、資源の有効利用や省資源化の取り組みに加え、廃棄物のリデュース(発生量の削減)、リユース(社内再生・再利用)、リサイクル(再資源化率の向上)の取り組みを進めている。

今回、その一環として、水道インフラの整備に欠かすことができないダクタイル鉄管の製造で生じる副産物(水さいスラグ)を緑化用・農業用の土壌改良材の原料として利用促進することで、循環型社会の形成と緑化に貢献することを目指すという。

実証実験はゴルフ場のグリーンに土壌改良材を散布し、芝の葉面状況や葉色、耐久性、根の張りかた、葉の数などを分析。

また、ゴルフ場の池に、土壌改良材を投入し、池の色と藻の発生状況の確認、水質分析を行っている。

途中経過によると、土壌改良材を散布したエリアでは、散布していないエリアよりも擦切れ抵抗性、根の伸び、芽数において高い効果が確認されているという。藻の発生抑制実験では、藻類の異常発生が抑制され景観の悪化を防ぐ効果が確認されているという。

また、土壌改良材の散布実施期間が短いエリアでは、明確な効果の差が見られないため、今後も継続して実証実験を進めていくとのことだ。

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