村田製作所は、VitaNet, Inc.が7月より提供を開始するセキュアIoTプラットフォーム「VitaNet Suite」にMCU内蔵Bluetooth®モジュール「Bluetooth® Module(MBN52832)」を対応させたと発表した。

VitaNet Suiteは、ゲートウェイとIoT機器のそれぞれで動作するミドルウェアと、クラウドからのプロトコル変換サポートで構成されるプラットフォームサービス(PaaS)。

VitaNetの自社特許技術によるIP接続と非IPのBluetooth®間のプロトコル変換により、ゲートウェイ1台から数百台にわたる本製品とのセキュアな双方向暗号化通信を可能となっている。

VitaNet搭載の本製品は待機時に電波を発しないため、プライバシーの確保と同時に2.4GHz帯の輻輳が防止されるうえに、従来同様にスマートフォンのアプリケーションにも対応。

同製品が搭載されたIoT機器の管理・制御サーバを構築・運用するクラウドは自由に選択が可能なため、既存の業務システムとの接続もできるとのことだ。

Bluetooth®規格に準拠しているVitaNet SuiteのSDKは、検証が難しく開発工数とコスト増加の要因になりがちなBluetooth® Low EnergyのMode 1 Level 4のセキュリティを実装しながらも、プログラミングの流れに沿ったわかりやすいAPIで同製品やゲートウェイのアプリケーション開発ができるという。

昨今、少子高齢化による労働人口の減少にともなう厳しい人材不足が大きな問題となっており、製造現場ではIoT技術・データ可視化技術などを活用した生産性向上への取り組みが注目されている。

しかし、生産設備のセキュリティを守るために必要な作業が手動で行われていることや、IPネットワークからの死活監視システムの自動化・遠隔化が課題になっているという。

この課題を解決するため、Bluetooth® Low Energy IoT機器にVitaNet Suiteと同製品を組み込むことで、IoT機器の識別・認証の自動化(ペアリング)と同時に死活監視の遠隔制御・管理によるセキュリティ強化を実現したとのことだ。