ブリヂストンは、2050年以降を見据えた新たな中長期事業戦略構想を発表した。
ブリヂストンは、1931年に創業(Bridgestone1.0)、ファイアストン社買収によりグローバル化に舵を切った1988年の「第二の創業(Bridgestone2.0)」に続き、2020年を「第三の創業(Bridgestone3.0)」と位置付け、「タイヤ・ゴム事業の強みを活かしたソリューションカンパニー」へと進化していくという。
同社グループは、「最高の品質で社会に貢献」を使命として掲げ、「2050年にサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを実現していくとしている。
なお、この中長期を見据えたビジョンと、以下の3点を骨子とするビジョン実現のための事業戦略が中長期事業戦略構想であるとのことだ。
- サステナビリティを経営の中核へ:社会価値と顧客価値を両立し、競争優位を獲得
- 独自のプラットフォームでソリューション事業を推進:Bridgestone T&DPaaS(※)
- 独自のビジネスモデルを構築:「コア事業」であるタイヤ・ゴム事業の強みを活かし、「成長事業」であるソリューション事業へ進化
また同社は、データを活用し、顧客の困りごとを解決するサービス事業を強化するという方針を示した。
具体的には、車両走行データを扱う企業を買収し、タイヤと車両のデータを生かしたサービス確立を目指すとしている。
国内でもソリューションビジネスを強化し、タイヤの卸販売を担うブリヂストンタイヤジャパンは、2020年10月に社名を「ブリヂストンタイヤソリューションジャパン」に変え、卸販売に加えてソリューション事業を新設すると発表。
2021年1月の本格稼働後には、車両やタイヤの運行状況などのデータを生かし、最適メンテナンスなどのサービスを国内でも提供していくとのことだ。
なお、同社の中長期事業戦略構想における具体的な事業計画については、2021年2月に通期決算と併せて公表するとしている。
(※)「Bridgestone Tire and Diversified Products as a Solution」の略称。進化するモビリティ社会全体を支えるための同社独自のプラットフォーム。