アクセンチュアと会津大学は、共同研究を実施し、スマートシティのデジタル基盤である都市OSを活用する際の、標準のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)一覧を公開するWebサイトを構築すると発表した。

さらに、都市OSと標準APIの利活用について、行政システムにおける人工知能(AI)の活用や市民の行動変容を促すコミュニケーションのあり方などの研究を進め、会津若松市をモデルケースとしたスマートシティの推進環境を発信するという。

なお、内閣府が示すスマートシティリファレンスアーキテクチャに沿ったAPI参照サイトの構築は、国内初の取り組みになるとのことだ。

この標準APIの参照サイトには、全国の自治体や民間企業、まちづくりに関わる関係者がスマートシティに取り組む際に活用できる、アプリやデータを連携するためのコード(API)がリストとして公開されている。

各地域で標準APIの採用が進むことによって、都市OSの相互接続が可能となり、地域間あるいは分野間のデータ連携がスムーズになることで、スマートシティの推進に大きく貢献することが期待できるという。

同サイトは会津大学のアドバイスのもと、アクセンチュアが会津大学先端ICTラボ(LICTiA)のクラウドに構築し、機能更新、拡張が可能な環境を整えるとのことだ。

各機関代表は以下のようにコメントしている。

【会津大学 理事長兼学長 宮崎 敏明氏】
「会津大学は、1993年の開学以来、世界で通用する高度なICT人材の輩出のみならず、ICTを利活用した日本および世界の持続的発展に寄与する研究を進めています。

今回の共同研究を通して、世界最大級のコンサルティング企業アクセンチュアと共に、日本の競争力向上に資する取り組みに貢献してまいります。」

【アクセンチュア イノベーションセンター福島 センター共同統括 中村 彰二朗氏】
「超少子高齢化のほか、地方の空洞化や社会インフラの老朽化といった日本が抱える課題を解決し、持続可能なまちづくりを実現するため、日本政府は、スマートシティ・アーキテクチャの標準化を進めています。

今回の共同研究は、API標準化とデータ連携を推進するものであり、日本各地でスマートシティ・アーキテクチャの普及とそれぞれの地域の特長を生かしたまちづくりに寄与します。会津大学との連携もさらに強く、地方創生と日本の社会課題解決に貢献してまいります。」