欧州委員会(EU)が、以前より発表していたイノベーション基金について、最初の投資として、革新的な低炭素技術に10億ユーロの助成金を出すことを発表した。

イノベーション基金は、再生可能エネルギー、エネルギー集約型産業、エネルギー貯蔵、炭素の回収、使用、貯蔵のための画期的な技術に資金を提供するもの。将来を見据えた地域雇用を創出し、地球温暖化などの気候問題に対応するために開設された。

今回は鉄鋼、セメント、化学薬品などのエネルギー集約型産業向けのクリーン水素やその他の低炭素ソリューションなど、市場に即した有望なプロジェクトに10億ユーロを投資するが、まだ市場に出回っていない有望なプロジェクトについては、プロジェクト開発支援のために800万ユーロの予算を別に用意しているという。

申請の提出期限は現地時間10月29日まで。

EUの執行副社長であるFrans Timmermans氏は、「これらの大規模な投資は、EU経済の再始動を助け、2050年までに気候の中立性をもたらすグリーンな回復を生み出すでしょう。」とコメントしている。