ヤマハミュージックジャパンは、新日本空調の協力を得て、管楽器や鍵盤ハーモニカなど息を吹き込む楽器の演奏時の飛沫の飛散状況を可視化する実験を行ったと発表した。
同実験では、発音方式の異なる4つの楽器群の中から、フルート、アルトサクソフォン、トランペット、ソプラノリコーダー、鍵盤ハーモニカを選択し、演奏時の飛沫の飛散距離や左右への広がりなどを観測、比較対象として、くしゃみ、発声を用いているという。
同実験の結果、今回の実験条件下では、楽器演奏による飛沫の飛散距離と左右への広がりにおいては、くしゃみ、発声と同等以下であることが観測されたという。
トランペットのマウスピースのみを使用した場合は、くしゃみ以下でありながらも、発声と同等またはそれ以上に飛沫が飛ぶ可能性が観測され、トランペットやソプラノリコーダーの水抜き/唾抜きなどの手入れでも、飛沫が飛ぶ可能性が観測されたとのことだ。
同社は、実験結果をYouTubeにて公開している。
また、今回の実験結果より現在考えられる対策として、手洗い、手指消毒の徹底、換気、3密を避けるなど基本的な対策に加え、水抜きの時は、タオルやハンカチなどで飛沫が出る可能性がある部分を覆う、またはウォーターシートなどに近いところで行う、マウスピースのみの練習も、飛沫を拡散させないような対策を専門家とともに検討が必要であると考察。
同社は、今後も管楽器・教育楽器に関連した新型コロナウイルス対策について情報発信していくとしている。