大日本印刷(以下、DNP)は、3月31日に、光学系の対物レンズや接眼レンズを使用しない顕微観察装置(マイクロイメージングデバイス:MID)を開発・販売するIDDKに出資したと発表した。出資額は1,500万円で、今回の出資によるDNPの持ち分比率は4%になるという。
IDDKが開発しているMIDは、半導体デバイスを使用しメッシュ状に並んだ微細なイメージセンサーで直接画像をデータとして取り込む方式を採用。そのため、光学レンズを使用した従来の顕微鏡よりも装置が小型で、シャーレなどをMID に組み込んで内容物を観察するなどの使い方が可能となっている。
また、光学レンズを使用しないため、広い視野での高解像度観察が可能になるほか、ピント合わせの操作を行う必要がなく、従来は使用できなかった水中や宇宙空間での観察ができるという。
今後DNPは、今回の出資によって、IDDKが保有する顕微観察技術とDNPの画像解析技術などの強みを掛け合わせて、細胞の観察や細菌の測定など、バイオ関連やヘルスケア分野でのシステム開発や事業展開を進めていくとのことだ。