佐川急便は、6月9日の「KANDA SQUARE」商業施設開業に伴い、全フロアの館内物流管理業務を開始したと発表した。
KANDA SQUAREは、住友商事が、東京・神田エリアにおいてオフィスビル開発を軸とした街づくりを推進する中で核となる複合施設として、2月東京都千代田区神田錦町に竣工。
1階は13店舗が出店を予定している商業ゾーン、2階は多目的ホール(最大1000人収容)、3階は小ホールとカンファレンス(貸会議室)、5階から21階がオフィスゾーンとさまざまなニーズに対応できる設備を備えているという。
業務では、竣工から8月までの約半年間、各フロアに入居する企業やテナントの初期搬入などを管理する。
什器や商材の搬入、内装工事に伴う車両などの入退館を事前に把握し、駐車スペースの誘導や受付、入館許可証の発行を実施。
作業内容、搬入品の荷量、作業時間によって搬入ルートを分け、荷捌駐車場の混雑緩和、貨物用エレベーターなどの渋滞を緩和することにより、スムーズな搬入を可能にするという。
また、館内への車両入館は、事前申請もしくは物流管理センター受付にて許可を受けた車両のみを認めることにより、効率的な荷捌場管理を実現する。
これにより、待機車両はもちろん周辺地域や荷捌場付近の混雑を緩和し、待機時のアイドリングで発生するCO2排出量を低減するとともに、入館許可制によりセキュリティの向上も実現するとのことだ。
さらに、館内の物流導線を整えることにより、館内配送スタッフ、ならびに納品会社さまが最適なルートで配達・集荷作業を行うことができるだけでなく、館内作業者や施設利用者の安全にも配慮することが可能になるという。
搬出入会社の導線管理のほか、養生が必要な搬出入の際の指導、館内で使用する専用台車の貸し出しや管理も行い、施設保全につなげるとしている。
加えて、各宅配便事業者からの荷受けや仕分け、テナント各社への配達と合わせて、館内の集荷や各宅配便事業者への引き渡しまでを館内配送スタッフが代行する。
各宅配便事業者やテナント各社の配達・荷受け・出荷に係る作業効率が向上するだけではなく、宅配便会社による長時間駐車を大幅に短縮し、複数事業者の入館を抑制することによる館内セキュリティの向上が期待できるという。