NECは、公共施設や店舗などの人が集まる場において、人と人が十分な距離を保てているかを判定して可視化するソーシャルディスタンシング判定技術を開発したと発表した。

従来の技術では、奥行きのある映像については、カメラからの距離の遠近により人物の大きさが変わるため、カメラ毎の事前調整が必要とされていた。

今回開発した技術は、映像内の人物の大きさが多様な既設カメラの映像や撮影済みの映像でも、場所と大きさの関係を計算し、人と人との距離を高精度に求めることができるという。

これにより、様々な位置・角度で撮影している映像をすぐに解析がすることが可能となる。また、広範囲の解析ができるため、施設内だけでなく、屋外のオープンスペースに設置された撮影映像も利用できるとのことだ。

また、ソーシャルディスタンシング(例えば2メートル)が確保されているかを可視化するために、カメラ映像中の人物それぞれに対して、半径1メートルの範囲を表す円を描き、円が重なっている場合には赤色で表示。

赤色の円の割合を計算することで、ソーシャルディスタンシング指数(密集度)をリアルタイムに示すこともできる。これにより、施設の管理者や利用者に対してタイムリーに、ソーシャルディスタンシングを確保する行動を促すことができるとのことだ。