富士通は、医療機関における新型コロナウイルス感染症対策を強力に支援するため、以下3つの活用シーンを支えるソリューションを、同社のヘルスケア製品(5種)の中から有効な機能を組み合わせる形で早期に実現し、2020年6月より、6か月間の無償提供を開始したと発表した。

同社は、医療機関における新型コロナウイルス感染症対策をICTでトータルに支援し、医療従事者の安全確保や医療崩壊の抑制に貢献するとのことだ。

無償提供を行うヘルスケアソリューションの具体的な内容は以下。

病院内でのクラスター発生を抑制するソリューション

「FUJITSU ヘルスケアソリューション LifeMark-コンシェルジュ」によって、患者がスマートフォン上で場所や時間を問わずに診療予約が可能になる。

また、医療機関は、予約状況や外来での診察待ち状況を患者に通知でき、院内の混雑を緩和することができる。

さらに、「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE X-W」で、ドライブスルー方式などでPCR検査を院外で実施する場合の臨時診療所における診療報酬請求を支援するとのことだ。

医療従事者間の3密を低減するソリューション

「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE EGMAIN-GX 感染管理支援ライブラリ」、により、感染患者の院内移動歴や接触者をリストで見える化。感染病棟マップで俯瞰的に把握可能となる。感染患者が発生した際には、主担当医や担当医にリアルタイムに情報共有するなど、感染拡大防止を支援するという。

さらに、「空床管理機能」によって、新型コロナウイルス感染病棟を含めた院内複数の空きベッドを一元管理し効率的な運用を可能とする。

また、「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE PocketChart」によって、医療従事者が院内のどこからでも、スマートデバイス上でセキュアに電子カルテシステムを参照・入力可能に。これにより、場所を問わず業務を行えるため3密を回避することができる。

地域全体での最適な医療体制を確立するソリューション

「FUJITSU ヘルスケアソリューション HumanBridge EHR ソリューション」により、地域の医療機関同士をセキュアなネットワークでつなぎ、電子カルテなどの診療情報を共有することができる。

専門医療機関とかかりつけ医療機関が連携し、主治医と専門医がリモートで電子カルテを共有できるなど、遠隔診療を支援し、在宅療養患者の訪問診療における医療従事者間のコミュニケーションをセキュアなSNSサービスで手助けするという。

また、リモートカルテ機能により医療従事者のテレワークも支援するとのことだ。

同社はこれらのソリューションによって医療機関の現場を支援していくとしている。

また今後、ニューノーマルとして期待される遠隔診療などの新たな取り組みを支える医療基盤の整備に向けた提案を強力に進め、医療分野のDXを加速させていくとのことだ。