新型コロナ感染止まらぬ北九州市 5月以降人出が増加とAIが分析

北九州市では6月1日、新たに16人が新型コロウイルスに感染したことが確認された。同市内における感染発表は10日連続で、この10日間における感染者数は100人を超す。そこで、レイ・フロンティア株式会社は5月29日、新型コロナウイルス感染防止を目的として、北九州市における人流データを分析し発表した。同社は、人工知能による位置情報分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」を開発・運営している。なお「Rei Frontier Tech Blog」にて、定期的に独自の人流分析データを公開中だ。

小倉駅・魚町中心に5月人出増

レイ・フロンティアの調査は、福岡県北九州市にて、2020年1月1日から2020年5月26日まで実施された。人の増減率は、1月1日の人出を0%としたときの比率で表示している。

調査元は、レイ・フロンティアが提供している、日々のライフログを記録できるモバイル端末向けアプリ「SilentLog」のデータに匿名化処理を施したものだ。

⬛︎ 小倉駅

北九州の主要駅、小倉駅における人出の日別推移を見てみると、3月から人出が減少しているが、新型コロナウイルス感染者が発生した5月23日の約2週間前、5月6日から駅前の人出が増加していることが分かる。

⬛︎ 魚町

続いて、繁華街の魚町では、新型コロナウイルス感染者が再発生する10日前頃の5月13日から徐々に繁華街の人出が増加傾向にあったと読み取れる。

⬛︎ 小倉駅周辺


また小倉駅周辺における、4月29日から30日と、5月13日から14日の人出を比較してみると、全体的に5月に増加しており、とくに小倉駅と魚町で人が密集している。

レイ・フロンティアのプレスリリースでは、「全体的に5月に人出が増加、特に小倉駅、魚町で人が密集しています。大きな第2波が起きないよう警戒、個々の感染防止への取り組みが必要です。」とコメントしている。

GW明け 渋谷駅周辺では36%増

また、レイ・フロンティア2020年5月15日、緊急事態宣言が延長され首都圏の人流が減少しているなか、大型連休明けのオフィス街の動きを調査している。

緊急事態宣言が発出された2020年4月7日から、2020年5月12日まで調査が実施された。調査エリアは、新宿駅、渋谷駅、恵比寿駅、東京駅、新橋駅周辺だ。

大型連休明けに、緊急事態宣言が発出された4月7日を上回る人波はなかったが、大型連休前の4月27日と大型連休後に最も人流が多かった5月11日と比較すると約16%~約26%増加している。連休明けに通勤者がやや増えたとみられる。

今後も、大きな第2波が起きないように警戒し、個々の感染防止への取り組みが必要だ。

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