フジテレビは、新型コロナウイルスの影響で、5月度の定例社長会見は開催を見送り、その代わりに記者クラブからの質問に書面で回答する対応となったと発表し、要旨を以下の通り記載した。

まず、19年度の決算と20年度の業績予想について、2019年度の決算は、売上高は減収、営業利益は減益となったという。東京地区でのシェアを伸ばしたが、市場全体の落ち込みが大きく、また、タイムも新型コロナウイルスの影響で世界フィギュアスケート選手権が中止となるなど、広告収入全体で減収。

しかし、映画事業はヒット作が続いて増収となり、前期に続き業績に貢献したとのことだ。

2020年度の業績は、新型コロナウイルスにより、広告収入の減少、イベントの中止・延期や映画の公開延期などの影響を受けており、現時点で今期業績への影響の程度を明確に見通すことは困難であるとしているが、社会・経済の動向を注視しながら事業を遂行していくという。

また、緊急事態宣言を受けて在宅勤務にシフトした社員の状況については、期間中、対象者のうち概ね70%程度が在宅勤務となり、解除された現段階では全員出社による感染リスクを考慮し、日々の出社率50%を目処とする対応を行うとしている。

さらに、「テラスハウス」に出演していた木村花さんが急逝した件に関して、追悼するとともに、「番組制作の私共がもっと細かく、継続的に、彼女の気持ちに寄り添うことができなかったのだろうかと慙愧の念に堪えません」と述べている。

なお、テラスハウスは番組の制作、地上波での放送、およびFODでの配信を中止するとともに、今後、十分な検証を行っていくとのことだ。また、「批判は番組を制作・放送・配信していた我々が受けるべきものと考えている」と添えている。