朝日新聞社は、中小企業の事業承継や経営改善をテーマにしたウェブメディア「ツギノジダイ」を5月27日にオープンしたと発表した。
中小企業の後継者不足という社会課題解決に向けて、グロービス経営大学院大学や一般社団法人ベンチャー型事業承継など7団体と協力し、後継ぎ社長を招いたイベントなども開催し、後継者に役立つ情報を発信するとのことだ。
現在、中小企業は経営者の高齢化が進んでいるという。
中小企業庁は、経営者が60歳以上で後継者が決まっていない中小企業は、日本企業の3分の1にあたる127万社に上ると推計しており、事業が続けられず廃業する企業の半分は黒字とされ、2025年ごろまでに650万人分の雇用が失われる可能性があるといわれている。
また、後継者たちから話を聞くと、「将来の会社の成長が見通せない」、「周囲に同じような境遇の同世代がおらず悩みを共有できない」など様々な悩みを抱えており、会社を継いだ後も、従業員との関係や組織ガバナンス、経営者の個人保証など幅広い課題に直面しているとのことだ。
このような背景のもと、ツギノジダイは「引き継ぐ経営 勝ち抜くヒント」をキャッチフレーズに後継者たちの悩みの解決に役立つ情報を発信。
事業承継や新型コロナウイルス感染症の影響で損失を被っている企業の打開策のヒントになる記事だけでなく、オンライン、オフライン問わずイベントや勉強会を開催して、後継ぎ同士のコミュニティづくりを目指すとしている。
さらに、後継者不足という社会課題の解決に向けて、後継者を様々な形で支援する団体とパートナーシップを結ぶとのことだ。