家電製品のちょっと難しい特徴 AIが比較してわかりやすくするサービス登場

AME&Company株式会社は5月19日、スマートフォンで家電選びができるWebサービス「earcom(イヤコム)」を提供開始したと発表した。イヤコムでは、家電のなかでも近年需要が高まっているイヤホン・ヘッドフォンを第一弾として公開している。音質など、人間の感性に近い項目をAIで評価し、直感的な商品比較と選定体験を提供する。

AIが商品の特徴を簡潔に表示

プレスリリースによれば、イヤコムは、スマートフォンからでも商品を検索し、比較しやすいように簡潔に情報を届けられることが特徴だという。

これまで、商品の特徴をユーザーが捉えるには、専門的で理解が難しかったり、長い文章を読んで理解する必要があったりした。そこで、イヤコムではAIを活用して定量化することで、利用者は瞬時に商品の特徴をグラフで把握可能にしている。

それにくわえてイヤコムは、レビューや説明を要約して表示し、さらにAIを活用して言及された内容をポジティブかネガティブで分類することで、短時間で知りたい情報を確認できる。

ECでも商品情報をわかりやすく

現在、新型コロナウイルスによって、実体経済の各所に大きな影響が及んでいる。その一方で、消費者は実店舗での買い物が満足にできないため、EC市場は活発化している。

イヤコムは、価格だけでなく商品の特徴をしっかりと理解して購入したい人たちに向けた、店頭販売員・ショールーミングの代替として展開していく。

これまでECで買い物をしていた人も、実店舗で商品を確認してから購入することが多かったと推測される。イヤコムは、商品の特徴を直感的に分かりやすく提供し、EC市場をけん引することを目指す。

オフラインで音声認識し、家電操作できるAI

イヤコムは家電選びという点に着目したAIだが、家電とAIの相性は良く、製品自体にAIが使われている例も増えている。AIを活用して、音声だけで家電を操作できる技術が誕生した。

株式会社東芝は2020年2月、キーワード検出と話者認識を同時に処理するAI技術を、世界で初めて開発したと発表した。

これまでも音声で家電を操作したら、話しかけた人に合わせて機器が動作する仕組みはあったが、そのためにはネットワークへの接続が必要だった。今回東芝の開発によって、「ネットワークに接続していなくてもエッジデバイス上で」キーワード検出と話者認識を同時に処理できるようになった。

ネットワークに接続しなくても使えるため、若い世代から上の世代まで、ネット環境が不十分な家庭でも輝きそうなAIだ。

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