凸版印刷と住友重機械エンバイロメント、トータルケア・システムの3社は、使用済紙おむつをリサイクルする「完結型マテリアルリサイクルシステム」の構築とその後の事業展開に関する協議を開始すると発表した。

同システムは、使用済紙おむつから回収できるすべての再生資源をマテリアルリサイクルするシステムだ。

トータルケア・システムではリサイクル処理後の再生パルプを、建築資材の原料(外壁材、内装材等)として有効利用している。

また、プラスチックは燃料としてサーマルリサイクルしていたが、経済産業省の補助事業(サポイン)を活用し、再資源化の研究開発が進んでいるという。

今回、さらに多くの自治体への使用済紙おむつリサイクルの普及促進のため、住友重機械エンバイロメントがプラント設計および施工を担い、凸版印刷が介護・保育・医療向けをはじめとしたさまざまな製品へのアップサイクルを担う同協業の枠組みの検討を開始する。

この3社の協業により、使用済紙おむつの分別回収・水溶化処理・再生資源の活用まで、リサイクルシステム全体を構築することが可能になるという。

3社は、3月より多くの自治体に導入可能な使用済紙おむつリサイクルシステム事業モデルの検討を開始し、2022年度以降の事業化および自治体採用を目指すとのことだ。