メルカリが、Open Invention NetworkおよびLOT Networkへ加盟したことを発表した。
これらは、メルカリおよびメルペイをはじめとするメルカリグループが、コミュニティを保護し、特許を悪用する行為を防止する活動に加わることを意味するという。
Open Invention Networkは、アメリカ合衆国の企業コンソーシアムで、Linuxなどのオープンソースソフトウェアを特許の行使から守る非営利組織。一方、LOT Networkはパテント・トロールに対抗する企業メンバーからなる非営利組織となっている。
メルカリグループのシステムは、多くのオープンソースソフトウエアによって支えられている。
同社は、同社のサービスを開発・運用していく中で培った技術をオープンソースとして世の中に公開する意向を示している。このイノベーションへの協力は、同社がオープンソースから受けた貢献に対する、あるべき行動であると考えているという。
パテント・トロールとは、自ら研究開発を行わず、他社から購入した特許を行使して金銭的利益を得ようとする個人や団体のこと。
特に、ソフトウェア分野では、有効性の疑わしい不明確な内容の特許が多数の企業をターゲットに行使されている例が見られるという。同社は、このような特許の行使はイノベーションを阻害するものと考え、反対するとしている。
こうした考えの中で、メルカリグループはOpen Invention NetworkおよびLOT Networkに加盟。
これにより、メルカリグループが保有する特許がオープンソースコミュニティ内でのクロスライセンスの対象に加わり、企業同士が互いに保有する特許の使用を許可しあう対象になることで、コミュニティ内においてこれらの特許を無料で使用することができるようになる。
また、LOT Networkに加盟することにより、仮にメルカリグループが保有する特許が市場に流通し、パテント・トロールの手に渡ったとしてもLOT Networkメンバーは無料でその特許を使用することが可能になるとのことだ。