Amazonがユーザーの注文時の配送オプションである「置き配指定サービス」を30都道府県(一部地域を除く)で配送方法の初期設定として提供開始すると発表した。
配送方法についてユーザーからの特段の意向がない場合、在宅でも留守でも玄関に商品を届けるという。ユーザーが置き配を希望しない場合は、注文画面を操作することで、対面での受け取りも引き続き選択可能であるという。
再配達による煩わしさを解消し、便利に商品を受け取れるよう、同社は今回この判断に至ったという。また、配達ドライバーの負担軽減や二酸化炭素等の排出削減による環境負荷の軽減にも役立つと期待している。
置き配は、発送通知メールに「発送業者: Amazon」と表示されている場合に利用可能。
置き配場所の選択肢は「玄関」を初期設定とし、その他「宅配ボックス」「ガスメーターボックス」「自転車のかご」「車庫」「建物内受付/管理人」のいずれかを選択することができるとのこと。
置き配に関して、同社は2019年11月6日から12月5日の1か月間、岐阜県多治見市で実証実験を実施。期間中、多治見市に住むユーザーの約70%が置き配指定で商品を受け取り、通常時の約50%の再配達削減につながったという。
この実証実験を踏まえ、2020年1月から東京都江東区、文京区、練馬区、大阪府都島区、西淀川区、生野区、愛知県名古屋市、北海道札幌市で同様の実証実験を実施。気象条件が多様で、集合住宅と戸建住宅が混在する人口密集地域で、様々なライフスタイルのユーザーに合わせた置き配指定サービス標準化の有効性を検証し、同実験でも約50%の再配達削減の実現を成功させた。
同社は置き配について、在宅勤務中など在宅していても手が離せない際の玄関での応対が不要となり、家を不在にしがちなユーザーも、商品を受け取るために在宅する必要がなく、現代の多様なライフスタイルに対応するとしている。