みずほ銀行が、Indorama Ventures Public Company Limited(以下、IVL)が調達を計画する「サステナビリティ・リンク・ニンジャローン」のアレンジャーに単独で就任。
3月13日に組成金額は2億5,500万米ドル(約270億円)、契約期間は5年間でFacility Agreement契約を締結したことを発表した。
なお、タイ企業と同ローンの契約を締結するのは初めてだという。
IVLは、タイを本拠とし、6大陸世界33ヵ国でグローバルに事業を展開する石油化学大手企業。ペットボトルの原料になるポリエチレン・テレフタレート(PET)の世界最大手であり、PET事業の他、オレフィン誘導品事業や繊維事業を主な事業としている。
今回契約されたローンは、タイ企業向けの「ニンジャローン(※1)」。これは、日本を除くアジアで初めて「ニンジャローン」にESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを評価する仕組みを取り入れた「サステナビリティ・リンク(※2)・ニンジャローン」となる。
具体的には、 グローバルに信頼性の高い第三者機関が評価するESGスコアが、IVLとシンジケート団で事前に取り決めた基準に到達した場合、金利の引き下げを行うことで、IVLのESGへの取り組みにインセンティブを付与する。
みずほ銀行は、ESGへの対応の重要性が世界的に高まるなか、同ローンをシンジケーション方式で組成することで、当該取り組みに賛同する参加金融機関とともに、IVLのESGへの取り組みをファイナンス面から支援していくとのことだ。
(※1)ニンジャローン: 在日金融機関による本邦投資家をメインの対象とした非日系・非居住者向けのコーポレートシンジケート・ローンのこと。「サムライローン」とも呼ばれる。
(※2)サステナビリティ・リンク・ローン:借り手のCSR戦略と連携したサステナビリティ目標を設定し、金利などの借入条件をサステナビリティ目標達成に連動させることで、借り手に目標達成に向けたインセンティブを与え、環境・社会面において持続可能な経済活動および経済成長を促進させ、支援することを目指すもの。