ヤフーが提供するスマートフォン向け防災通知アプリ「Yahoo!防災速報」（iOS版、Android版）が、ユーザー同士で現在地における災害やライフラインの状況を共有することで、迅速な避難行動につなげられる機能「災害マップ」正式版の提供を開始したことを発表した。
災害マップは、早期に災害の状況を知り、避難判断に役立てることを目的に、自治体や気象庁などの公的機関から発信される情報だけではなくユーザー同士が現在地の災害状況を共有できる機能。
同機能は2019年10月11日から約1カ月間の期間限定で試験的に導入されていたが、導入期間中の10月12日頃に台風19号、および10月25日頃に低気圧などの影響による大雨が発生。ユーザーから6万件を超える投稿があったという。
そこで試験導入にもかかわらず大きな反響があったことを受け、ユーザーからのフィードバックを反映し、改善を重ねたうえで、今回正式版として提供を開始したとのことだ。
今回の正式版提供にあたり、災害情報の投稿および閲覧だけでなく、ライフラインである電気やガス、水道に異常が見込まれる地域にいるユーザーから現在の状況も収集できる。また、地図上に表示する機能が新たに追加された。これにより、ユーザーは周辺地域にいる他者が投稿したライフラインの状況をいち早く確認し、災害に備えるための行動に役立てることができるという。
同機能は、ユーザーが安心して使えることを最重視し、誤った情報や憶測などの投稿を抑止するために位置情報をオンにしたうえで、現在地に災害の危険が迫っていることを知らせるプッシュ通知を受け取ったユーザーのみが投稿可能となっている。昨年の試験導入の際には、同機能により、6万件以上の投稿のうち、誤った情報を数件程度に抑えることができたとのことだ。