大日本印刷(以下、DNP)が、学習支援プラットフォーム「DNP学習クラウド リアテンダント(R)」において、小学校で日常的に実施されている「評価テスト」の採点結果をAIで自動集計し、ビッグデータとして蓄積・分析するモデルを開発したことを発表した。
リアテンダントは、蓄積されたスタディ・ログを分析し、その結果に基づきさまざまな教材やサービスを提供するプラットフォームサービスである。教員がこれまで活用してきた教材や、新たな学び方を提案するEdTech教材を提供する企業や塾、大手教育ICTベンダー各社とのオープンなパートナーシップを推進することで、「ICTを活用した学習」「個別最適化された学び」の実現を支援するプラットフォームとして、機能強化を進めているという。
同社は、2020年2月に政令指定都市や中核市を含む7自治体にて、小学校の評価テストによるスタディ・ログの自動集計および蓄積、活用に関する実証評価を開始している。同実証は、青葉出版や教育同人社、日本標準など、「評価テスト」を発行する主要7社中5社の協力のもと実施された。
なお、実証校の教員からは、テストの集計・入力作業時間が最大で85%削減されたとの声を得たという。さらに、学校では蓄積したデータをリアテンダント上で分析することで、児童ごとのカルテを作成し児童一人ひとりに対応した指導を実現しているという。
同社は、2020年1月に成立した「GIGAスクール構想」にともなう教育環境のICT化を視野に入れ、リアテンダントで処理したスタディ・ログを分析。このプラットフォームから個々の児童生徒に応じた復習用デジタルドリルや教材を提供し、今回開発した分析機能の評価をさらに進め、2020年度夏以降に順次サービスを開始する予定としている。