KADOKAWAら、海賊版サイト問題で訴訟していた米CF社との和解を発表

KADOKAWA、講談社、集英社、小学館の4社が米コンテンツ・デリバリー・ネットワーク大手のクラウドフレア社(以下、CF社) に、複数の悪質な海賊版サイトのキャッシュデータの配信停止を求める仮処分の申立てていた件で、2019年6月時点には、4社とCF社の間で和解が成立していたことを発表。

4社が指摘した海賊版サイトにおいて、著作権侵害が行われていると裁判所が判断した場合、CF社が、日本国内にある同社サーバへの当該サイトの複製を中止することを条件に和解をしたという。

CF社が行っている「コンテンツ・デリバリー・ネットワークサービス」とは、同社と契約したウェブサイトについて、各国に分散して存在する同社管理のサーバにデータを複製し、同社管理サーバから複製データを送信するサービス。

そのため、同社が悪質サイトのキャッシュデータの保存・配信を中止すると、サイトの閲覧者は配信元のサーバに直接アクセスし、データを取得する手間が生じる。従来よりも閲覧に時間がかかる他、アクセスが集中するため、海賊版サイトの閲覧抑止につながるとのことだ。

4社及び弁護団はこれまで、「漫画村」の後継サイトとされた「星のロミ.org」 を含め、CF社のサービスを利用していた複数の海賊版サイトについて、スキームの実行またはその準備をしてきた。

しかしいずれの場合も、並行して米国で訴訟を提起するなどした段階でサイトは閉鎖されており、一定の効果が上がっていたことから、同件の詳細についての公表を見合わせていたという。

しかし海賊版サイトが CF社のサービスを利用しようとする動きは その後も続いているという。そのため海賊版サイト運営者に対し、すでにCF社との間で対応策が構築されていることを発表することが警告になると判断し、今回のリリースに至ったとのことだ。

モバイルバージョンを終了