慶應義塾大学SFC研究所(以下、SFC研究所)とソフトバンクが、5Gを活用したユースケースの共同研究を開始したことを発表した。
SFC研究所は、ローカル5Gにおけるさまざまなユースケースの実証実験を見据えて、ソフトバンクが開発を進めている可搬型5G設備と、MEC(※1)サーバーを導入。慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下、SFC)構内に自営の5Gネットワークを構築した。
構築した5GネットワークはSFCの既存ネットワークに組み込まれ、管理用ポータルサイトを利用し、SFC研究所が運用を行う検証を進行している。
なお今回構築した5Gネットワークは、WIDEプロジェクト(※2)が運営する学術研究ネットワークに接続。さまざまな研究組織や企業、自治体との協力の下、5Gにおけるユースケースの実証実験での活用が予定されているという。
具体的には大学構内に設置したカメラ映像を、5Gを介して伝送。構内のバス停や駐車場などの混雑率を可視化する実験や歩行者向けのナビゲーション、構内の安心・安全に資する情報配信など、キャンパス運用の高度化・効率化の検証を実施予定としている。
さらに、学生向けに5GやMECサーバーを開放し、新たなユースケース開発の検証も実施予定だという。
(※1)Multi-access Edge Computing:端末から近い位置にデータ処理機能を配備することで、通信の最適化や高速化を実現することができる技術。
(※2)複数の大学間をまたいで結成された、インターネットに関する研究・運用プロジェクト。