新型コロナウイルスによる影響は日常生活だけではなく様々な分野で急速に拡大している。

日本経済新聞の発表している「コロナウイルス感染 世界マップ」によると、現在、国内で感染が確認されたのは74名(2月19日現在)であり、死者は1名となっている。なお、世界全体の感染者は、2月19日現在75,000名を超えており、死者は2,000名に達している。

新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、日本国内でも、テレワークの促進や時差出勤などの対応をする企業も増えている。しかし、世界中で様々な企業がイベントの中止や延期を発表しており、経済的な影響も大きくなっているのが現状である。

最近では、東京マラソンが一般部門の受付中止を発表したことも新しいだろう。

今回、さらに広がる新型コロナウィルスの影響によって次々と中止や延期を発表しているイベントを編集部が一部ピックアップし情報を紹介する。

北京モーターショー

北京モーターショー

北京モーターショー主催団体は2月17日、中国で4月に開催する予定の北京モーターショー2020(オートチャイナ2020)の開催を延期すると発表した。今回の発表は、中国国内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けての対応となっている。2月19日現在、中国での新型コロナウイルスの感染者は、7万人を超えている。

当初、北京モーターショー2020は4月21日から4月30日までの10日間で開催される予定であった。北京モーターショーは、今年が16回目。上海モーターショーと隔年交互に開催されており、中国最大規模の国際モーターショーになる。なお、北京モーターショーの主催団体は、延期後の日程については改めて発表する、としている。

MWC(モバイル・ワールド・コングレス)

世界最大のモバイル関連見本市場「MWC」の主催団体であるGSMAは、2月24日~27日に予定していた同イベントの開催中止を決定。

一部のメディアはGSMAからキャンセルの通知を受け取っている。それによれば、「GSMAはMWC Barcelona 2020の開催をキャンセルした。世界的にコロナウイルス感染症の拡大が憂慮されているため旅行業等に大きな影響が出ており、GSMAがこのイベントを開催することが不可能になった」という。

東京マラソン

東京マラソン

一般社団法人東京マラソン財団は「東京マラソン2020」の開催について、ランナーの受付およびトレードショーである東京マラソンEXPO 2020、前日際の中止を発表。

これは、新型コロナウイルス感染症の拡大からの措置であるとされ、開催に向けた感染対策の準備を進めていたが、東京都内でも感染者が複数確認されていることを受け、困難であるとの結論に達したという。

東京マラソン2020の参加については、エリート部門の2019年度日本陸上競技連盟登録競技者などの参加基準を達するランナーおよび招待選手、車いすエリート部門の2019年度日本パラ陸上競技連盟登録者かつ2020年IPC登録予定者や招待選手などの条件をクリアしている者のみの参加となる。

また、今回の措置として、翌年の東京マラソン2021に出走することを可能とするとしている。

Facebook イベント

また、米フェイスブックは2020年2月14日に、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3月にサンフランシスコで開催予定のイベントを中止することを発表した。

中止となったのは、2020年3月9日から12日の期間、モスコーン・センターで開催予定としていた、6000人規模の従業員研修イベント「グローバル・マーケティング・サミット」。同社によると「新型コロナウイルスに関連する公衆衛生上のリスクが高まっているため、イベントを中止する」としている。

その他

また、そのほかにも国内ではLINEや大阪府などもイベント自粛を発表している。LINEは、2月〜3月に開催を予定していた計7つのイベント中止を発表。なお、オンラインセミナーについては定期開催を予定しているとのこと。大阪府は今後1か月の間、大阪府主催のイベントを原則中止すると2月18日に発表している。

新型コロナウイルスが与える影響は世界中の企業に及んでおり、各企業に対応が求められている。この感染拡大の事態を一刻でも早く収拾するのが一番であるが、見込みは未だ立っていない状況である。

今後の各国政府の動向やワクチンの開発、世界中の企業の対応に注目したい。