KDDI、大林組、NECが、5Gを活用し、3台の建設機械 （以下、建機） の遠隔操作と自動運転システムを搭載した振動ローラの同時連携に加え、工事に必要な施工管理データのリアルタイム伝送・解析による一般的な道路造成工事の施工に成功したことを発表した。
同実証試験は、一般的な工事現場での活用を見据え、2020年2月3日から2020年2月14日にかけて、川上ダムの一部施工フィールドの提供を受けて実施されたもの。
連携各社は5Gを活用し、油圧ショベル、クローラキャリア、ブルドーザなどの3台の建機の遠隔操作による掘削などを実施。またリアルタイム3Dレーザースキャナによる土砂量や造成結果データの5G伝送なども行い、道路造成工事に係る一連の作業を遠隔操作、自動化で実現できることを確認したという。
建設業では、現場作業員の高齢化、若手就業者の減少による労働力不足や技能の継承が喫緊の課題であり、省人化による生産性の向上が急務となっているが、これにより、現場に行く時間の削減や工数の削減につながることが期待されるという。
なお将来的には、オフィスなどの遠隔施工管理室から複数の工事現場への連続アクセスや、一人の熟練工が複数建機、複数現場にて同時に対応できることを、今回の実証実験で用いた技術により目指していくとのことだ。