Googleがベータ版として運用中の「Chrome 81」に新機能を追加したことを発表。今回の機能実装により、モバイル版で「Web NFC」が導入されるほか、ARサポートが拡充される。

NFCとは、通常は専用のNFCデバイスとリーダーの間で少量のデータを送信する近距離無線通信のこと。通常であれば、専用デバイスでのみ使用するものとなっている。

しかし今回実装されたWeb NFCを使用すると、スマホだけでNFCタグを読み書きすることが可能に。

これにより、例えば博物館の展示に関する情報や、商品の在庫管理、会議バッジの情報などをモバイル版のChromeアプリで読み取ることができるようになる。なお、「Chrome 81」ではまだ「Origin Trial」での試験提供となるとのことだ。

また、ARでは「WebXR Hit-test Device」をサポート。「Chrome 79」でヘッドセットに対応するための「WebXR Device」が導入されたが、今回のバージョンはこれを拡張するものだという。

同バージョンでは、カメラ越しでの現実世界の座標やユーザーの目線、オブジェクトの遠近などがクロスプラットフォームで扱えるようになり、さらに没入感のある体験ができる。

具体的には、指定した位置にオブジェクトを配置したり、向きの変更、回り込んで裏を見ることができるようになる。

またその他に、混合コンテンツの自動アップグレードやTLS 1.0/1.1の削除を実施。ユーザーエージェント(UA)文字列や混在コンテンツのダウンロードにも段階的な規制が実施される予定とのことだ。