Winテクノロジと日本マイクロソフトが、経済産業省と連携し、マイクロソフトのビジネスアプリケーション作成ツール「Microsoft Power Apps(以下、Power Apps)」を活用した実証実験を開始したことを発表した。
Power Appsは、プログラミングの知識が無いユーザーでも、PCやスマートフォンで動作するビジネスアプリケーションを簡単に作成できるツール。
今回の実証実験は、同サービスを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)手法およびその効果を検証するためのもの。経産省が2018年9月に「DXレポート」で発表した「2025 年の崖」(※)の克服に向け、省庁や自治体の行政手続のデジタル化を実現するために実施する運びとなった。
具体的には、行政手続PaaS環境の導入実証・調査や、行政手続用のアプリケーションの開発、他の中小規模の簡易な手続向けアプリケーションの開発の支援などが行われるという。
なお日本政府は、2017年5月に策定された「デジタル・ガバメント推進方針」において、行政の在り方そのものについて見直すデジタル・ガバメントの実現を提言。その後、「デジタル・ガバメント実行計画」が策定され、行政手続の原則オンライン化を推進する「デジタル手続法」が成立。国の行政手続の9割のオンライン化を目指すなど、DXへの取り組みが進められてきた。
Win テクノロジと日本マイクロソフトは、同サービス活用による行政手続のデジタル化を技術的な側面から支援することで、2025年の崖の克服に貢献していくとのことだ。
(※)複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムや旧来アプローチでのシステムづくりが残存した場合に想定される、日本の国際競争への遅れや経済の停滞などにより、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性があるという課題。