伊勢原市と日産、神奈川日産自動車、日産サティオ湘南、および日産プリンス神奈川販売の5者が、電気自動車の蓄電機能に着目した「災害時における電気自動車からの電力供給の協力に関する協定」を締結したことを発表した。

同協定は、伊勢原市が電気自動車を非常用電源として活用できる体制を構築し、伊勢原市内の日産販売会社店舗が電気自動車「日産リーフ」を無償貸与することで、市民の生命と身体の安全を守ることを目的としたもの。

2018年5月、日産自動車は日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表。全国の自治体や企業と協力して、電気自動車普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んできた。

一方、伊勢原市は、2019年度に日産リーフを公用車へ導入するなど、防災体制の構築を推進。また、様々な団体や企業などとも連携し、災害時の応急対策を強化し、災害や危機事態に的確に対応できるまちづくりに努めてきたという。

今回の協定は、両者の取り組みについてお互いが賛同したため、締結に至った。

なお、日産自動車にとって今回の伊勢原市との災害連携協定は、自治体・企業との災害連携協定としては、全国で22件目の協定締結となるとのことだ。

伊勢原市は今回の連携協定を機に、計画的な電気自動車や外部給電器の導入、および市民が電気自動車を非常用電源として活用する体制の構築を検討。観光地近くの避難所における非常用電源の確保を強化することで、市民だけではなく、観光客への安全・安心も確保し、災害に強い観光地を目指していくという。