京セラと横浜市が、京セラが開発した「IoT宅配システム」による宅配の再配達解消を目的とした実証実験を、横浜市若葉台団地で開始することを発表した。

京セラ-IoT宅配システム

IoT宅配システムは、宅配ボックスの利用状況を、携帯電話やスマホで「見える化」し、リアルタイムに確認ができるシステム。

近年、宅配サービスにおいて問題視されている再配達。宅配ボックスの増加は見られるが、配達先不在かつ宅配ボックスが開いていない場合は再配達となる。

同システムでは、配達をするドライバーの携帯端末で宅配ボックスの空き状況の確認や予約をすることができるため、効率的な配達業務を実現し、再配達件数の削減が可能となる。

受取側も、宅配ボックスに荷物が届いたことや宅配ボックスが予約されたことをリアルタイムに知ることができるため、効率的に荷物を受け取ることができる。

今回の実験は、白山機工が開発した宅配ボックスを使い、佐川急便および日本郵便の国内宅配大手2社が参画。横浜市若葉台団地790戸を対象に行う大規模実証実験で、実施期間は2020年2月1日（土）～6月15日（月）となっている。

京セラは同実施実験を通し、宅配大手2社が同じプラットフォームを活用し協力することにより、今後の物流業界における労働力不足の解決や、再配達によるCO2排出量の削減を目指すとしている。

また、宅配サービスの利用者にも、IoTの活用を通じて宅配の配達時間に縛られることなく時間を有効に使える利便性の向上を検証していくとのことだ。