フジタは、山口大学と共同で、造成地を対象とした独自のドローン測量手法「斜め往復撮影ドローン(※RTK搭載型)」を開発したことを発表した。
斜め往復撮影ドローン概要図
同技術は、カメラ角度を斜め(10~30度)にして撮影することで、標定点と呼ばれる測量用の目印を設置せず、とくに精度を出しにくい高さ方向の測量精度を画期的に向上させるものだ。
標定点を完全になくすことで測量にかかる時間を大幅に削減し、作業時間を最大4分の1に短縮できることから、省力化と生産性の向上につながる技術となっている。
施工中の複数の造成現場において実証試験を行った結果、高さ精度(誤差)23㎜という国土交通省が推進する i-Construction の要求精度を満たす高精度を達成し、有用性を確認したという。
今後、急峻な地形など厳しい条件下で実証データを蓄積し、同技術の効率化・高精度化を進め、標定点の設置を原則とする国土交通省の基準要項の改定につなげていくとしている。
(※)高精度 GNSS 測位(Real Time Kinematic、RTK-GNSS 測位)