NTTドコモと三菱総合研究所(以下、MRI)は、自治体が保有するデータを活用し、健康寿命を延伸させることで自治体における医療費・介護費を抑制するサービスの提供に向けた協業契約を締結した。

近年、少子高齢化や人口減少に伴い、医療費・介護費が自治体の行財政を圧迫し、健康寿命の延伸により医療費および介護費の抑制に抜本的に取り組むことが自治体の喫緊の課題だという。

しかし、自治体に組織横断的に保有するデータを利活用する制度・技術両面のインフラが整備されていないのが現状とのことだ。

今回の協業により、ドコモは、MRIの協力のもと、自治体の介護予防事業にデータ利活用の仕組みを組み込み、データに基づく合理的で効果的な施策立案を推進するサービスの2020年度中の提供により、住民の健康増進をめざす方針を示している。

また、協業に先立って実施した兵庫県淡路市の「いきいき100歳体操」(※)事業での実証実験では、体操への参加による医療費・介護費の抑制効果や、参加者のデータをクラウド上で管理することによる業務効率の向上を確認したと公表した。

今後両社は、介護予防以外の事業分野についても、自治体が保有するデータを利活用して地域課題を解決し、いきいき暮らせるまちづくりに連携して取り組んでいくとしている。


(※)「いきいき100歳体操」とは、高齢者ができる限り要介護状態に陥ることなく、健康でいきいきとした生活を送れるように支援することをめざし、高知県高知市で開発され全国に展開されている体操。