JTBは、Airbnbと協力し、国土交通省から受託した「訪日外国人旅行者の利便性向上に向けた“まちなか”におけるICTを活用した手ぶら観光サービスの実証事業」において、都市部・観光地にあるファミリーマート6店舗で外国人旅行者向け手荷物配送サービスを実施することを発表した。
現状の課題として、訪日客が宅配便を利用する場合、複雑な料金体系や到着日時の理解不足、荷物が届かなかった場合の連絡などの不安から、宅配便を利用する訪日客は限定的であることが挙げられている。
また、民泊には宅配便の配送先に指定できない場合が多いことや、コンビニでの訪日客への言語対応が困難であること、訪日客のスーツケースなど大きい荷物による公共交通機関の混雑、周遊や消費機会の損失なども挙げられている。
そこで今回の実証事業で解決を目指すこととして以下の内容を挙げている。
まず、ICTを活用した宅配サービス「Luggage Free Travel(以下、LFT)」(※)によるオンライン事前予約・決済、配送状況のメール配信など、訪日客が使いやすい宅配サービスを提供すること。
また各空港(成田、羽田、関西)からコンビニへの当日配送を実施することで、民泊サービス利用者などの手ぶら観光の推進を行うこと。
そしてコンビニでは手荷物受取だけでなく、あらかじめLFTで宅配便利用(発送)の予約をした訪日客が提示したQRコードを読み取ることで受付を簡略化し、コンビニで手荷物受取・発送した訪日客の周遊、消費拡大を目指すことなどが挙げられている。
実証期間は、2020年1月22日から2月29日とし、実施場所は東京、大阪、京都のファミリーマート6店舗の予定だ。
実証事業では、JTBは事業全体管理、ICT宅配サービスの提供、利用促進(プロモーション)、ニーズ調査、実証事業全体の効果検証などの役割を担う。
Airbnbは、実証事業を実施するコンビニ店舗周辺の住宅宿泊事業者・住宅宿泊管理事業者に対しての告知を担当するとのことだ。
この実証事業を通じて、両社は今後も訪日客の周遊・消費拡大に資する取り組みを検討、実施していく方針を示している。
※JTBがパナソニック、ヤマト運輸と連携して提供する、訪日外国人旅行者向け多言語ICT手ぶら観光サービス