TableCheckは、20~60代の全国の男女1112名と、20~50代の飲食店に勤務する全国の男女588名を対象に、「グルメサイトに関する消費者意識調査」を実施、調査結果を2020年1月6日に発表した。

グルメサイトの評価や表示順位、「信頼していない」が1/4超

アンケートによると、グルメサイトでの点数やランキング表示などを「あまり信頼していない」「まったく信頼していない」と回答した人が合わせて26%にものぼり、「飲食店選びの基準になっている」と回答した12%を大幅に上回った。

「自分好みのお店が見つからない」「信用できる情報ではない」など、利用頻度は減少傾向

グルメサイトの利用頻度について尋ねた問いでは「利用頻度が減った」(16%)「まったく利用・閲覧しなくなった」(3%)「もともと利用・閲覧していない」(8%)と回答した人を合わせた27%が、「利用頻度が増えた」と回答した10%を大幅に上回った。

その理由として、「信頼できる情報ではないから」(24.4%)を抜いて、「自分好みのお店が見つからないから」(26.7%)がトップだった。

広告掲載料が高額になるほど表示順位が上位になるといった、広告掲載料と連動した表示方法が、ユーザーにとってパーソナライズされていない情報として受け止められ、「自分好みのお店が見つからない」という回答につながっていると考えられる。

約半数が「食べログ」を最も利用頻度の高いグルメサイトと回答

もっとも利用するグルメサイトを単一回答で尋ねた結果、約半数が「食べログ」(48%)と回答。

「食べログ」は、予約受付サービスを開始した2013年から着実に予約者数を伸ばし、2019年11月の月間予約者数は400万人を超えている。来店客がお店の感想などを投稿するユーザー投稿型で、来店客のリアルな声も含め、飲食店選びの参考になる情報量が集まっており、利用者数も多いことから、ユーザーの利用理由として「便利」「簡単」という意見が目立った。
*2019年12月1日時点でカカクコム社が発表しているデータより

グルメサイトのユーザー評価「信用していない」「気にしていない」、飲食店が7割

グルメサイトのユーザー評価の信頼度について尋ねたところ、「評価は間違っている者が多いと思う」(8.7%)「評価は信用していない」(23.1%)が合わせて31.8%。

さらに「評価はあまり気にしていない」(37.8%)まで含めると69.6%にまでのぼり、「評価は正しいと思う」と回答した人はわずか3.6%にだった。

一方で、飲食店側が「信用していない」情報にも関わらず、ユーザー評価が営業に影響していると回答した飲食店は4割を超えた。飲食店にとって信ぴょう性の低い情報が、まだまだユーザーへの影響力を及ぼしている状況が浮き彫りになったといえる。

グルメサイトを“それでもやめられない”。理由は、「新規顧客の獲得」

前問でグルメサイトの掲載情報を「信頼していない」「気にしていない」が7割近くにも達したにもかかわらず、なぜグルメサイトを“それでもやめられない”のか。その理由のトップは、「認知度向上による新規顧客の獲得」(63.0%)、さらに「予約受付」(49.7%)は三番目に多かった。

自店舗の広告掲載と簡便なグルメサイトでの予約受付で、新規顧客の予約につなげたい飲食店側の意図があるが、実際には2回目以降の来店客もグルメサイト経由で予約していることも多いのが実情。

さらに、グルメサイトと有料契約していない飲食店に対してグルメサイトを利用していない理由を尋ねたところ、理由のトップは「月額の広告掲載料が高い」(38.1%)が4割近くでトップ。次いで、「掲載情報が信用できない」(30.1%)。さらに注目すべきは、「送客手数料」(16.1%)の存在も利用しない理由に挙げらている点だ。

ユーザー評価、表示順位の公平性・透明性を求める声多数

飲食事業者に「グルメサイトに対する意見」を自由記述形式で尋ねたところ、批判的な意見が目立った。内訳は、「特になし=437」「批判的意見=103」「中立意見=26」「好意的意見=22」だった。好意的意見としては、「自分のお店を知らせるきっかけになる」「既に必要不可欠な社会インフラになっている」などがあがった。


■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:(ユーザー)2019年11月16~17日、(飲食店)2019年12月6~13日
調査対象:(ユーザー)全国20~60代の男女1112名、(飲食店)全国20~50代の飲食店勤務の男女588名
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