AI技術を用いた「創薬プラットフォーム」、武田薬品と共同検証プロジェクト開始

インテージヘルスケアと、理論創薬研究所、アフィニティサイエンスは、3社が共同で提案するAI創薬プラットフォーム「Deep-Quartet(ディープカルテット)」を用いた、武田薬品工業との共同検証プロジェクトを開始した。

インテージヘルスケア、理論創薬研究所、アフィニティサイエンスの3社はこれまで、トータルに研究開発をサポートする創薬計算サービス「ACISS(エイシス)」や、インシリコ創薬戦略コンサルティングなどの創薬支援サービスを共同で展開。

2018年より、ディープラーニングなどのAI技術を用いた化合物の構造生成技術を、既存のソフトウェアと連携させ、実践的な創薬AIプラットフォーム「Deep-Quartet」を提案。

同技術の一部はすでに研究開発を経て関連学会での発表も行っており、論文公開が予定されているとのことだ。

「Deep-Quartet」について

2019年10月より本格サービスを開始したAI創薬プラットフォーム「Deep-Quartet」は、深層強化学習の技術である(1)Deep reinforcement learning、ファーマコフォアモデルを用いるソフトウェア(2)LigandScout、網羅的なターゲット予測を可能とする機械学習ベースの技術(3)CzeekSを組み合わせた一連のフロー。

ここに製薬企業各社の(4)メディシナルケミスト(有機合成化学者)の知見を加えることで、Quartet(四重奏)によるAI創薬プラットフォームを実現する意味をこめているという。

「Deep-Quartet」では、最新のAI技術をブラックボックス化せず、細かなノウハウも含めて情報公開するオープンイノベーションにより進化させていくコンセプトのもと研究開発に取り組んでおり、学会発表や論文投稿はもちろんのこと、ユーザーである製薬企業には社内講習会などにより技術の詳細を共有し、同時にフィードバックを得ることでAI創薬プラットフォーム「Deep-Quartet」を進化させていくスタンスを採用。

また、Chemical DBやCzeekSには各社独自の社内データを用いることで、製薬会社の持つ知見をAIに取り込むことができるようになっている点も特徴だとしている。

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