国産コオロギを米麹を使って発酵させた「コオロギ醤油」開発成功

昆虫食の魅力を探究するチーム『ANTCICADA(アントシカダ)』が、コオロギを発酵させた「コオロギ醤油」を商品開発した。

愛知県豊田市の創業91年の蔵元『桝塚味噌』にて製造し、さらにコオロギに麹菌を生やした「コオロギ麹」の開発にも成功したことを発表した。

コオロギ醤油は、国産のこだわりのコオロギを米麹を使って発酵させた昆虫発酵調味料。

コオロギの豊富なタンパク質を米麹が持つ酵素で分解し、旨味のあるグルタミン酸などを引き出したという。

2017年にコオロギ醤油を構想してから様々なパターンでの試作・開発を行い、愛知県にある蔵元「桝塚味噌」の協力によって商品化が実現。

今回使用するコオロギは、コクや香ばしさをしっかりと持つ、国産のフタホシコオロギで、コオロギ養殖の研究を進める「徳島大学(徳島県徳島市)」と「太陽ホールディングス(福島県二本松市)」にて愛情込めて育てられたコオロギたちを使用しているとのことだ。

下処理を施したコオロギに、桝塚味噌が造る愛知県産米を使った米麹と食塩水を合わせ、蔵の木桶の中で約半年かけて発酵・熟成させ、最後に諸味を圧搾し、出てきた液体を火入れして、コオロギ醤油は完成するという。

完成したコオロギ醤油は旨味とコオロギ由来の香りを持ち、クセは少なく、様々な料理に使うことが可能。

なお、本製品とは別に、コオロギ自体に麹菌を生やした「コオロギ麹」の開発に成功するなど、研究開発も引き続き進めていくとしている。

さらに2020年春、​日本橋馬喰町にレストラン「ANTCICADA(アントシカダ)」をオープン予定としており、コオロギラーメンやコース料理を通じて、食材としての昆虫の魅力を伝えていきたいと述べている。

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