“メンバーズカード”に“割引デー”、映画料金1,900円時代に映画館を賢く利用する

年末に向けて、毎年大作映画が目白押しだ。できれば休日にまとめて鑑賞したいという方もいるかもしれないが、今、映画料金は一般で1,900円。実は今年の6月1日に、大手シネコン4社が一斉に1,800円から1,900円に値上げしたのだ。

理由としては、3Dや体感型の4D映画などへの設備投資、その他にも運営のためにかかる人件費などが値上がり原因となっているようだ。この値上げによってさらに追加料金が必要になるので、映画の敷居がより高くなった。

また、今では「Netflix」や「Amazonプライムビデオ」など、自宅で映画を楽しめるサービスがあり、映画館よりも自宅で鑑賞派という方も多いかもしれない。しかし、「映画鑑賞」となれば、やはり映画館の迫力にはかなわない。そこで今回はそんな変わりゆく時代の中で、映画をよりお得に観る方法を調べてみた。

映画が割引になる日を活用する

まず映画が割引になる日についておさらいする。

毎年、12月1日は映画の日。この日は映画を1,000円で観ることができる。この日以外の毎月1日はファーストデイで1,200円に。毎週水曜日はレディースデイで女性なら1,200円になる。このほか、20時以降の鑑賞はレイトショーで1,400円に。これらの割引は映画館によって異なり、映画料金を1,800円のまま据え置きにしている映画館では、さらに安く観られるところもある。

意外と知られていないのが、夫婦50割引。夫婦のどちらかが50歳以上で、一緒に鑑賞する場合、夫婦2人で2,400円で鑑賞できる。シニア割引を設定する映画館もあり、通常60歳以上のところ、55歳から割引の1,200円になる場合も。これらの情報は親や祖父、祖母などに伝えると喜ばれるだろう。

そのほかイオンシネマは月曜日が「ハッピーマンデー」で、誰でも映画を1,100円で観ることができる。TOHOシネマズは毎月14日が「TOHOシネマズデイ」。こちらも誰でも1,200円になる。TOHOシネマズの第3木曜日は「LINE Payシネマデイ」で、上映作品を「LINE Pay」オンライン支払いすると、1,200円で鑑賞できる。このサービスは9月よりスタートしたのだが、2020年8月まで利用できる。

キャリアに紐づく割引サービスを活用する

映画をお得に楽しみたい時に、有効なのがキャリアの有料サービス。映画の割引特典が付いているサービスがある。例えば、「auスマートパス」や「auスマートパスプレミアム」などは、毎週月曜日が「auマンデイ」で、TOHOシネマズの映画館なら1,100円で鑑賞することができる。auスマートパスは人気アプリが使い放題で、割引クーポンなども付いたサービスで月額372円。プレミアムは端末修理などの特典がプラスされて月額499円になる。

ドコモの会員向けサービス「dポイントクラブ」では、4thステージの会員に映画の割引特典を用意。イオンシネマの料金がいつでも1,300円になる。しかも毎週火曜日は「ドコモチューズデー」で1,100円に。4thステージはドコモ回線継続利用期間10年以上もしくはdポイントの6ヵ月間の累計獲得数が3,000ポイント以上の人が対象だ。

ドコモの有料サービス「いちおしパック」は、アプリやクーポンなどが利用できるサービスで月額500円。ユナイテッド・シネマやイオンシネマ、MOVIXなどの映画館が1,300円で鑑賞できるクーポン付きなので、毎月映画を1本観れば元が取れる。

そのほか、必ず観る映画なら前売り券を購入したり、デジタル映画鑑賞券の「ムビチケ」で、一般料金よりも割引になる前売り券を購入するのもおすすめだ。

映画館のメンバーズカードを活用する

いつも行く映画館が決まっている場合は、各映画館の会員サービスを利用すると、さらにお得に映画を観ることができる。一般的には映画を6本観ると、無料鑑賞券をもらえるケースが多い。以下に各映画館のサービスをまとめてみた。

各カードの特徴は以下の通りだ。

●イオンシネマ「ワタシアタープラス」
入会金400円(1年間有効)・更新料400円
入会時と毎月1日に一般作品を1200円で鑑賞できるクーポンを進呈。映画を2回見ると、チケット購入時に1,300円鑑賞クーポンに交換可能。6回で無料鑑賞クーポンが1枚もらえる。

●TOHOシネマズ「シネマイレージサービス」
入会金500円(1年間有効)・更新料300円
映画を6本観ると1本無料。毎週火曜日はシネマイレージデイとして1400円で鑑賞できる。本編上映時間1分=1マイルでシネマイレージが貯まり、1000マイルでポップコーンSサイズ、ドリンクSサイズなどに交換できる。

●ユナイテッド・シネマ「CLUB-SPICE」
入会金500円(1年間有効)・更新料500円
毎週金曜日が会員デーで1,100円。金曜日以外も大人300円割引で、1500円で鑑賞できる。映画を1本観ると1ポイントが加算され、6ポイントで1本無料。メールアドレス登録者限定で2ポイント交換で1000円で鑑賞できる。更新時には1,000円で鑑賞できるクーポン1枚または総額500円の売店クーポンのいずれかを進呈。

●松竹マルチプレックスシアターズ(MOVEX、新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、神戸国際松竹、東劇)
「SMT Members」入会金・年会費無料(カードが必要な場合は発行料100円)
映画を6本観ると1回無料。有料で鑑賞すると60日有効の割引クーポンが発行され、劇場購入で1300円、ネット購入で1200円になる。誕生日に1,000円で鑑賞できるクーポンも進呈。

●109シネマズ「シネマポイントカード」
入会金1,000円
有料で1回鑑賞ごとに1ポイントもらえ、入会時には2ポイント付与。6ポイントで1回無料。3ポイントで映画を1,200円で鑑賞できる。毎週火曜日が1,300円、毎月19日はポイント会員感謝の日で1200円に。

●ティ・ジョイ(T・ジョイ、新宿バルト9、横浜ブルク13、広島バルト11、鹿児島ミッテ10)
「KINEZO(キネゾー)」会員登録無料
オンラインチケット予約サービス。クーポンを定期的に配信。お得に映画が楽しめる。

(情報は11月27日時点のもの)

映画館からしばらく遠ざかっていたとしても、大迫力のスクリーンや音響に触れると、改めて映画館の良さを感じるもの。メンバーズカードや割引デーなどをうまく活用して、年末年始は映画三昧してみては?

取材・文:綿谷禎子

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