近年、「産後うつ」を経験する人が増えてきている。
子育てへの不安や生活環境の大きな変化などから、精神的に不安定な状態が続くことで発症する「産後うつ」。
2018年に厚生労働省が発表した研究結果によると、2016年までの2年間で、産後1年までに自殺した妊産婦が全国で少なくとも102人とされている。
そして産後うつは女性に限らず、実は、男性も発症する。
なぜ産後うつが発症してしまうのか。どのような対策が考えられるのか。
今回は、10年以上、妊娠・出産・育児といった「命と家族」に関する映像製作に携わり、子育てに奮闘するママたちを描いたドキュメンタリー映画「ママやめてもいいですか!?」を公開予定(2020年2月29日)の豪田トモ監督(以下、豪田)に、産後うつの現況や原因、対策などについてお話を聞いた。
10人に1人が発症する「産後うつ」
——「産後うつ」について映画を撮ろうと思った動機について教えてください。
豪田:もともと「命と家族」というテーマで長く映像制作や小説を執筆する活動をしているのですが、幅広く取材しているうちに、「孤独な育児」「ワンオペ育児」「産後うつ」というキーワードを聞く機会がたくさんあったんです。
どうしても気になって、そのテーマで当事者や専門家の方のお話を聞いてみたら、知っているようで知らなかった部分が色々と見えてきたんですね。
産後うつは10人に一人くらいの割合で誰でもなりうることや、妊産婦さんの死因で一番多いのが、産後のうつ状態からの自殺である、といった衝撃的なことを聞き、強く関心を持つようになったんです。
そこで、産後うつを経験したママ50人くらいにお話を聞いたんです。
が、その中で、いかにママたちが孤独に頑張っているかを聞いて、一児の父親として何ができるのだろうと考えた時に(現在、9歳の娘を育てています)、「ママの子育て」といったテーマで映画をつくらなければいけない!「俺がやらなきゃ誰がやるんだ!」と使命感らしきものを抱いたのがきっかけです。
——産後うつとは、そもそもどういった状態であるとか医学的な定義はあるのでしょうか。
豪田:正確なことは医療の専門家に聞いて欲しいのですが、産後二週間後から、半年くらいに渡ってうつ状態が続くことを指します。
眠れない・食欲不振・イライラ・不安・食べ過ぎてしまうなど、症状は様々で、ドクターの裁量で産後うつと診断します。
ーー普通のうつと産後うつの違いは何でしょうか。
豪田:うつ状態が出産後に発症するので産後うつと呼ばれますが、症状自体はほぼほぼ同じです。
——なぜ今、産後うつを抱える人が多いのでしょうか。
豪田:僕が取材をしてきた上での理解ですが、最近、特に専門家に注目されるようになってきたのには、理由があります。
昔は、出産時に母親が亡くなるケースが多く、明治時代の女性の死因では2位にあがるほど、「出産」というものは命がけの行為でした。
それが産婦人科や助産師、医療従事者の方々の努力と医療技術の進展によって、近年は出産で亡くなる人が、世界でも最も少ない部類に入る、年間40〜50人ほどに減りました。
それでも多いな……とは思うのですが、一方で、産後の自殺で亡くなる方が、出産時に亡くなってしまう人以上に多いことが明らかになってきたんです。
この事実が特に医療従事者の間で注目を浴びるようになり、ママたちの苦しむ声とともに、メディアもとりあげるようになってきた、という流れがあると思います。
周囲に気を使いすぎて助けを求めにくくなっている
——女性が産後うつを発症するのと同じ確率で男性も産後うつになっているという事実がありますが、予め夫婦で知っておくべき産後うつの知識はありますか。
豪田:女性が産後うつになる割合は8〜10人に1人。カナダでの研究結果によると男性の場合は8.4%と、ほとんど変わらないんですよ。
パパの産後うつは、主には家庭と仕事のバランスが上手く取れないのが原因のようです。
映画の中でも、パパ側の頑張りや悩み、想いなども取りあげていますが、男性はパパになると、一家の大黒柱として仕事をも子育ても頑張らなきゃ、となる傾向があります。
でも、そもそも「子育てがよくわからない」という人が多く、わからない中で頑張って空振りが続きがちなんですよね。
自分なりに頑張ってはいるつもりなんだけど、妻には「違う!」「頼りにならない!」と言われて ……(笑)、「もっともっと」と求められ、接する時間が少ないと子どもも懐きにくいから、家庭内で自分の居場所がなくなってしまう……。
その中でストレスがたまり、男性も産後うつになってしまうことがあるようです。
また、これは、男性・女性に関係なく、あくまで僕の考えですが、個人情報保護法がスタートして、良い意味でも悪い意味でも、人のプライバシーを尊重するようになったことも一つの要因としてあるのかな、と思っています。
施行されて来年で15年。個々人の存在・価値観を尊重するようになった反面、最近は周りの人のことを尊重しすぎる部分もあるのかもしれません。
「嫌われちゃうんじゃないかな」とか「こんなこと聞いたら迷惑かな」と、気を使い過ぎて、相談できない、助けを求められないという状況が増えているように思いませんか?
——言ったことによってハラスメントになるのではと考えてしまい、そのまま言えないストレスが蓄積されてうつに繋がるということでしょうか。
豪田:そうですね。今は考えすぎる時代、と言えるかもしれません。
例えば、昔は適齢期を過ぎた女性には「結婚はいつ?」、結婚した女性には「お子さんはいつ?」と平気で聞いてしまう人たちが多くいましたが、今は「産まない人・産めない人もいるんだよ」ということが浸透してきているので、「産みたいけど授からない人だったらどうしよう?」と考えると、「出産や子育ての話って、友達でもしちゃダメなのかな……」と尊重しすぎてしまう部分が出てきているかもしれません。
子育て中って、本当いろんな人の理解とサポートが必要なんですが、あまりに考えすぎて、相手に気を使いすぎてしまうと、相談もできず、助けも求められず、孤独に子育てをする、という状態に陥ってしまうんですよね……。
——少子化の影響も関係しているのでしょうか。
豪田:関係していると思います。
例えば、子どもを産み育てている「仲間」が少なくなっている状態ですよね。昔は周りに子どももたくさんいて相談もしやすかったと思うんですが、最近は周りを見渡しても全然いない。そうすると、参考にしたり、共感したり、相談したり、助けを求める確率も減ってしまうわけです。
「子どもを育てる」ということが、いわば「マイノリティ」になってしまっきている、ともいえるのではないでしょうか。その他にもたくさんありますが、このような事柄も、ママに孤独を感じさせる要因になっているように思います。
過度に理想を求める「あるべき族」がストレスを蓄積させる
——産後うつを抱える人の数を減少させるには、どのようにしたら良いとお考えでしょうか。
豪田:数多くのリサーチと取材から、僕なりに、「産後うつになってしまう方程式」のようなものを考えました。これはあくまで独自のアイデアなので「参考程度」にして欲しいのですが、「5つのS」から構成されています。
「 ( 生育歴 + 性格 + 生活環境 ) × ストレス − サポート = 産後うつ 」
という式です。「S」に日本語が含まれているのでかなり中途半端なんですが(笑)。
「生育歴」というのは、「自分がどう育ってきたか」ということ。あまり皆さん意識されないのですが、実は妊娠・出産・育児に物凄く影響を与えます。
子育てという、それまで未経験のことをスタートする上で、多くの場合、意識的にも無意識的にも、自分の親がモデルになります。
自分は愛されて育てられた、と肯定的な実感があったりすれば、「親がしてくれたように自分の子どもを育てればいいんだよね」と深く考え込まなくても良いのですが、もし、それがない場合、自分で「親像」をイチから作らなくてはなりません。
これは、かなりクリエイティビティの高い人でもしんどい作業です。
場合によっては、無意識のうちに親の悪い部分を踏襲してしまって、例えば、親が自分にしていたような理不尽な叱り方は絶対にしたくない、と思っていたのに、気づいたら自分も同じようにに子どもを叱っていた、というのはよく聞く話で、後に自分を責める原因にもなったりします。
親に上手く愛情表現をしてもらえなかったり、良い子にしていた時だけと褒められたとか、100点を取らないと認めてもらえないなどの「条件付き」の愛情ばかりで、「“無条件の愛情と信頼」”をもらえなかった人は、自尊心が育ちにくく、自分に自信がなく不安を抱えやすくなります。
これはいわゆる「愛着障がい」と呼ばれていて、近年、様々な問題の「フィクサー」として劇的に注目を浴びている概念です。
女性によっては、ちゃんと産めるのか、出産は怖くないのか、きちんと育てられるのか、子どもが少し体調不良になれば、死んでしまうんじゃないか……、などなど、不安で仕方がなくなってしまい、右往左往しがちになります。
当然、ストレスが蓄積されやすくなり、産後うつにもつながりやすくなってしまうんです。
「産後うつになりやすい性格」というのは、
・完璧主義者
・努力家
・責任感が強い人
など、すでに医療者によってかなり洗い出されています。
・こだわりが強い
・綺麗好きで潔癖の傾向がある人
なども指摘されていますが、共通するのが、「あるべき族」という点ですね。
“母親はこうあるべき”、“子育てはこうでなきゃ”、という「あるべき族」の傾向が強いと、産後うつになりやすいんです。
——こうあるべきなのに、それができなくてストレスを抱えてしまうということでしょうか。
豪田:そうですね。赤ちゃんはご想像通り、自分の思い通りにいかない存在なんですが、「こうあるべき」という考えを捨てきれないと、ストレスを抱えやすくなります。
例えばよく聞いたのが、母乳がうまく出ないのに、「母乳であるべき」と頑張りすぎて追い込まれてしまうケース。
実は母乳がうまく出ない方は意外に多いんですが、ほとんどすべてのママ・パパが「母乳は勝手に出てくるもの」と思っているので、なかなか切り替えられず、「母乳が出ないなんてママ失格なんじゃないか……」と強いストレスになります。
この「あるべき族」というのは、社会生活が長く、自分のペースで人生を歩めば歩むほど、やっぱりその傾向が強くなりますよね。近年は平均初産年齢が30歳を超えていますが、晩産化の一つの影響として、「あるべき族になりやすい」という点があるかもしれません。
僕は「あるべき族」の「族長」みたいな人間なので、ものすごく気持ちは分かります(笑)。
「産後うつになりやすい生活環境」というのは、サポーティブなパートナーがいるか、親など手伝ってくれる人がいるか、話を聞いてくれる仲間や自分の居場所があるか、ということが大きな要因になってきます。
ただ、例えサポートしてくれたとしても、これは親にありがちですが、自分のことを尊重してもらえないヘルプだったりすると、さらにストレスが溜まりますので要注意です。
繰り返しになりますが、子育ては、1人で孤独に取り組むにはしんどすぎるものです。
どのくらいの理解とサポートがあるかが、とっても大きいのですが、やはり、パートナーや親御さん、お友達、あるいは、自治体のサービスも含めて、その人を囲む社会全体の理解とサポートがあるのかどうかという点が、ストレスの蓄積と比例していきます。
そういう意味では、パートナーがいない状態で妊娠・出産・育児に臨むことになる人たちには、特に理解とサポートが必要です。
家庭の土台となる夫婦としてのコミュニケーション
——環境によって産後うつを防ぐために大切なことはありますか。
まずは、前述の
産後うつになる5つのS =「 ( 生育歴+ 性格 + 生活環境 ) × ストレス − サポート」
という方程式を、ある程度、参考にしていただけると助けになるかもしれません。
その上で、最初の3つの「S」( 生育歴+ 性格 + 生活環境 )にどう向き合っていくか、変えていくか、あるいは、どうやってストレスを減らすか、そしてサポートを得ていくか……。
生育歴を見つめなおしたり、親との関係を改善したり、性格や生活環境を変えるのは、なかなか難しいことではありますが、「子どもが生まれる」という大きな環境の変化に、心も身体も対応できなかった状態が続くと、やっぱり産後うつになりやすくなってしまいます。
ひるがえって考えてみると、目の前に赤ちゃんがやってきて、それまでの人生と何も変わらない価値観で子育てが出来るか、と言われたら、そんなことはありません。
いわば、「人生のOSをバージョンアップする」ことが必要になってきます。「親になる」という「アプリ」を新たに組み込まないといけない、というイメージでもいいかもしれません。しかし、赤ちゃんに自分のOSに合わせてもらうのは難しいですから(笑)、自分が変わるしかない。
ここで課題になるのが男女差。
ママ側は妊娠・出産という大仕事をトツキトオカという月日をかけて自ら経験するので、親として「スィッチオン」しやすい傾向にありますが、パパは身体的にも変わるわけではないので、「スイッチオン」しにくいんですね。
パパは、妊婦健診に付いていったり、一緒に散歩に行ったり、出産に立ち合ったり、あるいは、産後にオムツ替えとか抱っことか面倒を見ていくことで、徐々に「ボリューム・アップ」してパパになっていく傾向がありきます。
でも、これらをあまりやらなかったりする人は、なかなか父親としての自覚を持ちにくくなります。つまりは、「人生のOS」を入れ替えることができないから、パパとしての力を発揮できないし、すでにOSがバージョンアップしているママとの間で「動作」することが難しくなる場合があるんです。
そうなると、双方にストレスを増す要因になるし、子育てにも夫婦関係にもマイナスな影響を及ぼしてしまう可能性がありいます。産後2年以内が最も離婚が多いと言われている要因の一つかもしれません。
——夫婦ともに健康に子育てをするには、どのようなことを気を付けておくべきでしょうか。
豪田:夫婦関係はどうしても家庭の中での土台になります。その土台がしっかりしていないと、やっぱり難しい部分が出てきてしまいますよね……。
これは声を大にして言いにくいことではありますが、子育てには、“夫婦関係”自体をいかに大切にできるかどうか、も大きく関わってきてしまう部分があります。
子どもが生まれると子供子ども中心になり、子どもを介したコミュニケーションのみになってしまって、会話は「子どもの様子はどうだった?」だけになりがち。相手に関する質問をしなくなったり、自分の話が少なくなってしまいます。
赤ちゃんと24時間一緒に過ごしているママは、仕事から帰ってきたパパに、話を聞いてもらうだけで元気になるはずなのに、疲れて帰って来たパパに、他愛のない話を聞く気力が残っていないのが現状だったりするんですよね。
子どものためにも、「夫婦関係を大事にしていくんだ」という意識を2人で持つのが大切です。これは、敢えて強く意識した方がいいです。夫婦関係の維持というのは、非常に非常に難しいですから。離婚経験のある僕が保証します(笑)。
男性なら、たまに奥さんにお花を買ってくるとか、一緒にお皿を洗うとか、ねぎらいや感謝の言葉を送る、また、結論のない・方向性の定まらない・登場人物がよく分からない・主人公が途中で急にいなくなるような話(!)でも「うん、うん」と聞く!!(笑)、なんていう、ちょっとしたことが大事で、それが良好な夫婦関係と、子どもの笑顔に大切なことかなと思います。
僕は月イチくらいで奥さんに花をプレゼントしています。
子育てについて勉強することが防止に繋がる
豪田:あとは、シンプルなんですが、子育てについて「勉強」することですよね。何も知らないで、いきなり子育てが始まってしまう人が多いですが、やはり「一人の命を育てる」って大きなことだから、何の備えもなく行うとマイナス面も出てくる可能性はありますよね。
子どもはどうやって育っていくのか、こんな時にどう対処した方がいいのか、奥さんのサポートの方法は?などはしっかりと心得ておくことは大切です。
ビジネス的に言うと、クライアントから契約を勝ち取りたい!という時には、きちんとリサーチしたり、どうしたら喜んでもらえるかとか、徹底的に考えますよね。
それがなぜか、家庭になるとおざなりになってしまう人が多いんですよ(笑)。何も考えないでプレゼンの場(子育て)に行って失敗するという……。
例えば、株を買う時はその株について徹底的にリサーチするはずで、家を買うなら立地条件やローンなどについて事細かく考えるはずなのに、子育てについてはしっかりと調べない。
産後うつというものがあり得る、といった知識を知っておくだけでも奥さんへどうサポートしたらいいか、考える機会になると思いますし、奥さん側もどうしたらいいかと、意識するのとしないのでは大きな違いがあります。
重いテーマをあえて軽やかに伝えていきたい
——映画を制作する上で大切にしていることがあればおしえてください。
豪田:飽きさせない! 楽しんで観てもらう! 元気になってもらう! ということですね!
——重いテーマのわりに映像のテイストがPOPな印象を受けます。
豪田:元々は、産後うつや孤独な育児をなんとかしなきゃ!という思いから映画製作が始まったのですが、僕のモットーは「重いテーマを軽やかに」ということ。
重いものを重いまま伝えるのはクリエイティビティに欠けるなと個人的に思っていて、「真面目なテーマだからこそ、いかに明るくポップに伝えられるか」というところをこだわっています。
撮影中も登場人物のちょっとした面白い発言や笑える行動に着目していましたし、編集中もどちらかと言うと、「笑えるかどうか」「面白いかどうか」を大切にしていました。
分かりやすく伝えるためにアニメーションも多用していますし、通常のドキュメンタリー映画ではあまり使わない音楽もバンバンに使っています。
もちろん、しっかりと締めるとこは締めた構成にしていますが、エンターテイメントとしてつくることが、逆にメッセージが伝わるんじゃないかなと思って、魂を込めて作ってきましたす。
また、映画を観て「自分は一人じゃない」と思ってもらえたらすごく嬉しいです。
孤独を感じる状態が産後うつに繋がるのですが、映画を観てもらうと、自分と同じようなところで悩んでいたり、楽しさを感じていたり、子どもが我が子と同じようにとんでもないことをしでかしたり(笑)、すると思うので、共感する部分がすごく多いんじゃないかな〜と思います。
人って「ああ、同じなんだ」って思えると「一人じゃない」と思えますよね。映画に出ているのは見ず知らずの人たちだけれど、世の中には同じように子育てしている「仲間」がいるんだ、と思えることで、自分は孤独じゃない、と思ってもらえるかもしれないですよね。
まだ子育てが始まっていない人にとっては、「楽しく予習」してもらえたら嬉しいです。はっきり言って子育ては、出産した時がスタートじゃないんです。
それまでにどうそのことを意識して人生を歩んできたか、も大きく影響するので、映画を一つのきっかけにしてもらえると、将来の助けにもなると思います。
産後うつといった重いテーマが入っていると「怖いな」と思う人もいらっしゃるかと思いますが、映画で伝えているのは「子育てってかけがえがなくて輝かしい!」ということ。
笑える場面もたくさんあるし、子どもたちのわんぱくな姿やかわいい笑顔を見ると、子育てって素敵なことなんだなと思ってもらえると思います。
あと、大泉洋さんのナレーションにもぜひ注目して欲しいですね!!
絶妙のタイミングでぼやいたり、つっこんだり、共感したり、大泉洋さんと一緒に映画を見ているような感覚になってもらえると思います。
通常のドキュメンタリーのナレーションというと、客観性を重要視しますが、今回は大泉洋さんだからこその、客観性と主観性を繰りあわせた「ハイブリッドなナレーション」にチャレンジしました。それもこれも、「重いテーマを軽やかに」するためです。
■映画『ママをやめてもいいですか!?』
2020年2月29日より、新宿シネマカリテにて全国順次ロードショー。
最新情報はこちらの公式HPよりご確認ください。
取材・文:もも
写真:大畑朋子