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エン・ジャパンが運営する派遣情報サイト『エン派遣』上で、ユーザーを対象に「同一労働同一賃金(※)」についてアンケート調査を行い、1,131名から回答を得た。
(※)同調査では「同一労働同一賃金」を下記のように定義。
働き方改革関連法の一環。「正規雇用と非正規雇用の間の不合理な待遇差を解消すること」を目的としており、賃金(基本給)の他にも、賞与や研修制度などの待遇差の解消も目指すとされている。
主な調査結果は以下の4点。
- “同一労働同一賃金“について知っている人は28%と、昨年より5ポイントアップ。71%が“同一労働同一賃金“の考え方に肯定的。
- “同一労働同一賃金”の導入で期待することは、「給与アップ」、「賞与支給」、「交通費の支給」。
- “同一労働同一賃金”の導入に対する懸念は、「雇い止め」、「求人の減少」、「仕事の責任・負担の増加」。
- 待遇の差において、納得できる理由は「責任の重さ」「仕事内容」「役職の有無」。
“同一労働同一賃金“について知っている人は28%
“同一労働同一賃金”という言葉を知っていますか?
「“同一労働同一賃金”という言葉を知っていますか?」と尋ねたところ、「知っている」が28%となり、昨年に比べ、5ポイントアップした。
「知らない」は72% (言葉は聞いたことがあるが詳細はよく知らない:43%、知らない:29%)と、昨年に比べ認知度は上がっているものの、まだ周知は進んでいないことが伺える。
“同一労働同一賃金”をどのように感じますか?
“同一労働同一賃金”は、働き方改革関連法の一環で『正規雇用と非正規雇用の間の不合理な待遇差を解消することを目的に、賃金(基本給)の他にも、賞与や研修制度などの待遇差の解消も目指す』とされている。
この“同一労働同一賃金”の考え方について、71%が「良いと思う」と回答。
肯定的な理由を聞くと、「正規でも非正規でも、その人の能力と仕事に対しての結果が評価されるべきだと思うから」(24歳女性)、「同じ仕事内容で同等の責任があるなら、賃金格差があるべきでないと思う」(38歳女性)といった声があった。
“同一労働同一賃金”の導入で期待することは、「給与アップ」、「賞与支給」、「交通費の支給」
“同一労働同一賃金“の導入が進むことで期待することは何ですか?(複数回答可)
“同一労働同一賃金”の導入が進むことで期待することを聞いたところ、第1位は「給与が上がること」(69%)となり、「経済格差を減らすためには、給与を上げることが最重要であるため」(23歳女性)、「賃金に直結するなら頑張れると思う」(36歳女性)といった声があがった。
第2位は「賞与の支給」(61%)、第3位は「交通費の支給」(60%)。
「ボーナスなど貰えるならやっぱり嬉しい。働く側のやる気にも繋がると思う」(26歳女性)、「正確に評価されることで賃金がこのくらい出るということに納得がいくから」(34歳女性)といった声や、
「非正規雇用には交通費が支給されることが少なく、もしも支給されても一部である場合が多い。全額支給されることを期待したい」(22歳女性)、「交通費は課税されてしまい、余計に納税することが納得いかなかったので」(49歳女性) といった声が寄せられた。
“同一労働同一賃金”の導入に対する懸念は、「雇い止め」、「求人の減少」、「仕事の責任・負担の増加」
“同一労働同一賃金“の導入が進むことに対して、懸念は何ですか?(複数回答可)
“同一労働同一賃金”の導入が進むことへの懸念について聞いたところ、第1位は「雇い止めとなること」(45%)となった。「待遇が同じになると派遣社員を雇いたい会社は減るのではないかと感じる」(26歳女性)、「自分がある程度の能力上のボーダーラインを超えられなかった場合、辞めさせられそう」(36歳女性)といった声があがっている。
第2位は「派遣の求人数が減ること」(41%)、第3位は「仕事の責任や負担が増えること」(38%)となった。
「正社員と派遣の待遇がほぼ同一化してしまったら、会社は正社員を多く求めると思うので、今後、派遣を求める会社が減少すると思う」(23歳女性)、「企業にとって派遣を雇用するメリットが少なくなれば、直接雇用を検討していくと思う」(44歳女性)と言った声や、
「責任や負担を背負いたくないために非正規雇用を選択している人にとっては元も子もない」(22歳女性)、「一人あたりの責任が増えると予想されるが、能力が追いつかない人のことは、結局周りがカバーすることになりそう」(35歳女性) といった声が寄せられた。
待遇の差において、納得できる理由は「責任の重さ」「仕事内容」「役職の有無」
待遇の差が、仕事上のどのような理由によるものなら納得できますか?(複数回答可)
「待遇の差が、仕事上のどのような理由によるものなら納得できますか?」と尋ねたところ、最も多い回答は「仕事への責任の重さ」(69%)だった。
次いで「仕事内容の違い」(63%)、「役職の有無」(40%)が続いている。
(※)調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■『エン派遣』( http://haken.en-japan.com/ )を利用している、現在派遣社員として働くユーザー
■有効回答数:1,131名
■調査期間:2019年10月1日~10月31日
<参照元>
『派遣社員1000人に聞く! 「同一労働同一賃金」意識調査 “同一労働同一賃金“について知っている方は28%と、 昨年より5ポイントアップ。 導入で期待すること、 「給与アップ」「賞与支給」「交通費の支給」。 一方、「雇い止め」などの懸念も。』
エン・ジャパン